...帽の着様(きやう)9・1(夕)清浦奎吾(きようらけいご)氏は持前の容貌(かほたち)が、頭は尖つてゐるし、眼は小さし、余りどつとしないので、せめて態度(やうす)にでもしつかりした点(ところ)が無くつちやと、自分の社会的地位が上(のぼ)るに連れてそれをひどく気に病んだものだ...
薄田泣菫 「茶話」
...代馬(しろうま)は大きく津軽富士小さし五月二十六日 猿賀村...
高浜虚子 「五百五十句」
...御駕籠脇は黒蝋(くろろう)の大小さした揃いの侍が高端折(たかはしおり)に福草履(ふくぞうり)と...
中里介山 「大菩薩峠」
...母君もかく塵(ちり)の中にうごめき居らんよりは小さしといへど門構への家に入り...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...巾着でないとすると、手袋には小さし、靴下でもなさそうだし、「ああ、分った!匂袋(においぶくろ)だ」、と図星を言った積(つもり)でいうと、雪江さんは吃驚(びっくり)して、「まあ、可厭(いや)だ!匂袋(においぶくろ)だなんぞッて……其様(そん)な物は編物にゃなくッてよ...
二葉亭四迷 「平凡」
...状(かたち)は猿猴のごとくで小さし...
南方熊楠 「十二支考」
...獅子獣小さしといえども撮(と)り食らう事塵土(じんど)のごとし...
南方熊楠 「十二支考」
...精神の貧弱さの故の卑小さしかないというのは詰らないことね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...後(うしろ)から見れば存外(ぞんがい)小さしといえり...
柳田国男 「遠野物語」
...虫祭の藁人形にはかかることはなくその形も小さし...
柳田国男 「遠野物語」
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