...移り気がして一書に専らなることを得ないが...
市島春城 「読書八境」
...その頃は普通の貸本屋本は大抵読尽して聖堂図書館の八文字屋本を専ら漁(あさ)っていた...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...馬はどうなったかを専ら考えてみよう...
コナンドイル Conan Doyle 三上於莵吉訳 「白銀の失踪」
...佐久間の眼は専ら物に注ぐ...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...専ら学(ほうがく)を修め...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...事実最近ではこの一部の人間達も都市対農村などという社会対立政策論は捨てて了って、専ら挙国一致、国防至上、の論に没頭している...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...ここでも亦専らその教育なのである...
戸坂潤 「社会時評」
...進歩性というものを専らプロレタリアという階級主観に結びつけて考えようとするのだったが...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...唯自家(じか)の好む所に従って専ら老荘(ろうそう)の学を研究し...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...日常のおこないは工場を監督にゆくのと毛糸編物とを専らにしている...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...専ら、カツレツだのオムレツがいい」なアーンだ、それで安心した...
古川緑波 「食べたり君よ」
...渡辺篤を誘ひ、大雅で専ら食ふ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...支那では専ら作って居って...
牧野富太郎 「植物記」
...プリニウス十一巻七三章にブリレツム辺等の兎は二肝あり他所へ移せば一肝を失うとあるを見るといわゆる肝卜法(アンチノボマンシー)をローマ人専ら兎に施したらしい...
南方熊楠 「十二支考」
...専らその方を用いた結果...
南方熊楠 「十二支考」
...此方(こなた)の上世は専ら唐制を移されたれば...
南方熊楠 「十二支考」
...専ら幼女陽の保育に任じてもらひたい...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...嬢は飛行機に対する非常な※心家で専ら其(その)方の研究の為にトロイと言ふ田舎(ゐなか)から上(のぼ)つて来て...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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