...その頃『早稲田文学』を根城(ねじろ)として専ら新劇の鼓吹に腐心していた逍遥は頻りに二葉亭の再起を促がしつつあったが...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...謹で 至尊の詔勅を拝読するに「地方官ハ地方の重任に居り親しく民情を知る専ら衆庶の為に公益を図れ(明治八年五月二十日)」「百般の施設一に皆祖宗の遠猷に率由し以て臣民の康福を増し国家の隆昌を図らんとするに外ならず(明治二十六年十二月十日)」と在り...
田中正造 「非常歎願書」
...専らテーマとしようと欲する...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...今は専ら論理的必然性による論証のみを論証として理解すべきである...
戸坂潤 「科学方法論」
...――さてこういう弁証法の意味が具体的に成り立つのは専ら人間という個体に於てであって...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...又専ら社会の技術的...
戸坂潤 「辞典」
...東北地方問題を専ら一つの自然現象として見ようと努力しているその努力が立派に報いられたからなのである...
戸坂潤 「社会時評」
...後年(こうねん)に至り歌川豊国(とよくに)専らこの意匠を取りて名声を博しぬ...
永井荷風 「江戸芸術論」
...専らその仕事に当ることになった...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...後者は殆んど専ら私の理論が対象とされてゐる...
平林初之輔 「諸家の芸術価値理論の批判」
...多くは物理器械学の辺を専らにしたるものを...
福澤諭吉 「〔気品の泉源、智徳の模範〕」
...専ら僕はその作品を考へることゝなった...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...専ら子供五人とからみ合ふ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...専らアメリカ流のスポーツの影響ばかりで...
牧野信一 「夜の奇蹟」
...けだしこの山神は専ら森林を司り...
南方熊楠 「十二支考」
...このマミは今日教科書などに専らアナクマ...
南方熊楠 「十二支考」
...もう耕作に関係せずに専ら医者で立ってしまったが...
柳田国男 「故郷七十年」
...それが伝えるのは専ら死でした...
J. S. レ・ファニュ J.S.Le Fanu The Creative CAT 訳 「ドラムガニョールの白い猫」
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