...授けられた一封の書状を讀上げる...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...」省三は桃色の封筒を見て好奇心を動かした...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...封鎖預金からの封鎖支払の形式によるものだったが...
豊島与志雄 「波多野邸」
...伯母さんは私の好きな駄菓子を蛤の貝殻へいれ赤い紙で封じておいて学校から帰つて鞄をはふりだすとお仏壇の抽匣から出してくれる...
中勘助 「銀の匙」
...餘程急いだと見える」錢形平次は封を切つて讀み下しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それつきりに封じられてしまひました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今日まで封じを解かざりしは...
樋口一葉 「軒もる月」
...かえりみて封建世禄の古制に復せんとするは...
福沢諭吉 「徳育如何」
...そして転封された南部藩士の所有に帰していた...
本庄陸男 「石狩川」
...雪子宛の手紙を同じ封の中へ入れた...
正宗白鳥 「孫だち」
...六月二日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕六月二日 第四十五信きょうは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...八月七日(第一信)〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(代筆 モネー筆「断崖」(一)、コロー「ルコント夫人」(二)の絵はがき)〕(一)七日、今朝程はお手紙呉々も有難う! ああちゃんが後手にかくして朝のお目ざめに持ってきてくれたのを、忽ち看破したまではよかったけれど、さて手にとってつくづく表紙を眺めて、封をきり、いたずら者のいない間に読もうと思ったらば、字が一つも字の格好にみえないで、すじのいり乱れで、どうみても物にならず、とうとう閉口して読んで貰う決心をつけました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...南の荷物の中から封のない裸身の双眼鏡が一つ飛び出して来た...
横光利一 「旅愁」
...水も漏(も)らさぬほど完封してあるのに...
吉川英治 「黒田如水」
...「曹操親(ミズカ)ラ之ヲ封(フウ)ス」という紙がかけてある...
吉川英治 「三国志」
...すると右陣の劉封は...
吉川英治 「三国志」
...おのずから理窟は封じられる...
吉川英治 「新書太閤記」
...手土産の金一封を置いて東(あずま)へ帰ったということである...
吉川英治 「新書太閤記」
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