...彼女たちのスタイルは対蹠的だけど、どちらも美しい...
...この小説は対蹠的な二つの世界を描いている...
...彼は対蹠的な二つの見解から議論を始めた...
...この映画は対蹠的な主人公たちの物語だ...
...彼の考えは対蹠的で、どちらが正しいか決められない...
...――彼等の社会的対蹠点に病的なを感じてゐた...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...しかし彼らの立っていた地盤は今の自然科学のそれとはむしろ対蹠的(たいせきてき)に反対なものであったように見える...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...又そういうもののよい対蹠人である「実際家」的社会科学者も少なくはないが...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...第一にそれは事実――事実とはロゴスとの対蹠というだけの意味である――の有つ偶然性ではなくして必然性であらねばならぬ...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...それが、ふと、対蹠的な機縁で、或る時の秦啓源の姿をも思い出させた...
豊島与志雄 「秦の憂愁」
...まったく対蹠的であるのが面白い...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...対蹠的(たいしょてき)に堂々としております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...詩の主観的精神と対蹠(たいしょ)さるべき...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...日本人と正に対蹠(たいしょ)的な地位に立ってる...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...それの対蹠であるファッショや強権主義者等までが...
萩原朔太郎 「ニイチェに就いての雑感」
...むしろ対蹠的(たいせきてき)と言っていい位なものだ...
堀辰雄 「聖家族」
...その観点の差異が全く対蹠的なものであり...
牧野信一 「〔作者の言分〕」
...晴々と昼寝してから腹を切りに菩提所東光院に赴いた心理に対蹠する...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...この点でも菊池寛は芥川龍之介と対蹠をなしている...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...この点アミ族の場合とは対蹠(たいしょ)的だ...
柳宗悦 「台湾の民藝について」
...自分自身のうしろにちぢこまっているようであるのと対蹠(たいせき)的に...
山本周五郎 「季節のない街」
...その存在は大坂の秀吉といよいよ対蹠的(たいしょてき)な重さを加えている...
吉川英治 「新書太閤記」
...全然対蹠的なのがマダム丘子であった...
蘭郁二郎 「※[#「氓のへん/(虫+虫)」、第3水準1-91-58]の囁き」
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