...横寺町(よこでらまち)の玄關(げんくわん)を離(はな)れて居(ゐ)たのであつた...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...(京都二条寺町附近)の二文字屋次郎左衛門の娘として深窓にそだち...
上村松園 「軽女」
...場所は寺町(てらまち)四条の浄教寺で...
薄田泣菫 「茶話」
...三藏は時々買物に寺町へ行く事はあるが京極へは滅多に行く事はなかつた...
高濱虚子 「俳諧師」
...京の寺町とは趣を異にし...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...寺町の大きい酒屋の二階に下宿してゐた...
太宰治 「津軽」
...・ぬかるみをふんできてふるさとのうた・炭坑のまうへきれいな星字幕消えてうまさうな水が流れる流れる(映画)梅若葉柿若葉そして何若葉明日は明日の事にして寝るばかり四月廿九日晴、後藤寺町行乞、伊田、筑後屋(三〇・中)すつかり晴れた、誰もが喜んでゐる、世間師は勿論、道端の樹までがうれしさうにそよいでゐる...
種田山頭火 「行乞記」
...願成寺○城北寺町寒月や石塔のかげ松のかげ 子規黄鶴一度去不復返(李白)白雲千載空悠々...
種田山頭火 「松山日記」
...内安堂寺町の高地と...
直木三十五 「死までを語る」
...内安堂寺町の上の方に...
直木三十五 「死までを語る」
...龍泉寺町の裏路地をさまよひ歩き...
永井荷風 「来訪者」
...大久保さん、おたがいにしっかりしないと、薩摩も、長州も、岩倉三位に食われてしまいますぜ」品川弥二郎は、はじめて会った岩倉三位に就いての印象を、大久保市蔵に向って右のように物語りつつ、やがて京の町に入り、薩州邸へと帰着するかと思うと、上京寺町通り裏、石薬師門外のあたりで二人の姿が消えました...
中里介山 「大菩薩峠」
...それが野田寺町の先刻云つた家であつた...
中原中也 「金沢の思ひ出」
...◎私の父の墓は京都の裏寺町の章魚(たこ)薬師の厨子(つし)西林寺と云ふ処にあります...
楢崎龍、川田雪山 「千里の駒後日譚拾遺」
...寺町の寓居へ引あげた...
牧野信一 「交遊記」
...或る日寺町通の刀剣商の店で...
森鴎外 「じいさんばあさん」
...横寺町の二階へ逢ひに行つた...
森林太郎 「長谷川辰之助」
...遊行念仏の名道場一蓮寺(れんじ)の藪から遠くない寺町の一隅に...
吉川英治 「江戸三国志」
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