...先供をしている寺侍の笠が見えたかと思うと...
田中貢太郎 「尼になった老婆」
...現在の米友の仕事は、ここで、雑巾(ぞうきん)がけをするだけのことですが、そのうちに、寺侍たちが、いつか米友の槍の達人であることを知って、今では折々その師範役を兼ねているような有様ですから、寺内でもなくてならない人のようになっています...
中里介山 「大菩薩峠」
...文書が……」寺侍の某(なにがし)が...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼女の父は太田垣伝右衛門光古(おおたがきでんえもんてるひさ)と名乗る知恩院(ちおんいん)の寺侍で...
服部之総 「蓮月焼」
...その仏教に対する信心は寺侍(てらざむらい)・寺百姓以上ではなかった...
柳田国男 「山の人生」
...上野の寺侍の住みそうな門のまえで降ろされた...
吉川英治 「大岡越前」
...同じ寺侍のやしきが多い...
吉川英治 「大岡越前」
...病魂善性十数軒もある寺侍の屋敷町のうちの一軒だが...
吉川英治 「大岡越前」
...独り飲みながら――「寺侍の大内不伝とかに...
吉川英治 「大岡越前」
...寺侍の大内不伝か」藪八が...
吉川英治 「大岡越前」
...称名寺の寺侍に付き添われ...
吉川英治 「私本太平記」
...お出でたのか」「こっちでもないらしい」三人の寺侍(てらざむらい)だった...
吉川英治 「親鸞」
...八「いやどうも」会釈(えしゃく)も、そこそこ、寺侍たちは、彼方(かなた)へ駈けて行った...
吉川英治 「親鸞」
...ふだん、わしを、うるさく見張ってばかりおるゆえ、あの三人に、すこし、窮命させて、探させてやるのじゃ、あれ見い、阿呆顔(あほうがお)して、焦(じ)れておるわ」並木を、四、五町も先へ行って、寺侍たちは、つかれた顔をして、また、こっちへもどってくる...
吉川英治 「親鸞」
...やがて、「やっ、あんな所に」見つけたとみえて、寺侍たちは、わらわらと丘の下へ駈けてきた...
吉川英治 「親鸞」
...「あっ――」身をよけるまに、一人の寺侍へ、わざとのように、遮那王は、どんと、ぶつかった...
吉川英治 「親鸞」
...介が、門を訪れて、僧正の在否を問うと、「おいで遊ばします」と、寺侍が、山門から、内玄関へと、走ってゆく...
吉川英治 「親鸞」
...坊官や寺侍たちにも侍(かしず)かれる身となって...
吉川英治 「親鸞」
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