...寸時に振り返ったら、自分一人になっていた...
...あの人は、寸時ためらわずに行動する...
...寸時の隙に、彼はドアを開けて逃げ出した...
...事故が起こったとき、寸時の判断が命を救うこともある...
...彼女の演技は、寸時の表情の変化やしぐさにも表れている...
...寸時も眠れるものじゃない...
大杉栄 「獄中消息」
...)ジャックリーヌはふたたびオリヴィエを自分のものにしようとは寸時も思わなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...然(しか)しながら彼(かれ)は境遇(きやうぐう)の異常(いじやう)な刺戟(しげき)から寸時(すんじ)も其(そ)の身(み)を安住(あんぢゆう)せしむる餘裕(よゆう)を有(も)たなかつた...
長塚節 「土」
...さば雲もろとも融けること、――すがすがしさにうべなはれ、曙(あけぼの)が、森に満たするみづみづし菫の上に息絶ゆること!恥刃(は)が脳漿を切らないかぎり、白くて緑(あを)くて脂(あぶら)ぎつたるこのムツとするお荷物のさつぱり致そう筈もない……(あゝ、奴は切らなけあなるまいに、その鼻、その脣(くち)、その耳をその腹も! すばらしや、脚も棄てなけあなるまいに!)だが、いや、確かに頭に刃、脇に砂礫(こいし)を、腸に火を加へぬかぎりは、寸時たりと、五月蠅((うるさ))い子供の此ン畜生が、ちよこまかと謀反気やめることもないモン・ロシウの猫のやう、何処(どこ)も彼処(かしこ)も臭くする!――だが死の時には、神様よ、なんとか祈りも出ますやう……若夫婦部屋は濃藍の空に向つて開かれてゐる...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...寸時もうまくやって行けないのではないか...
本庄陸男 「石狩川」
...今日(こんにち)では人間(にんげん)の生活上(せいかつじよう)電氣(でんき)は寸時(すんじ)も缺(か)くことの出來(でき)ない必要(ひつよう)なものとなりました...
本多靜六 「森林と樹木と動物」
...一寸時間がないのでしらべて見ることは出来ないが...
牧野信一 「〔編輯余話〕」
...寸時も早く自分は新作噺をいくつか創り上げて...
正岡容 「小説 圓朝」
...わたくしは寸時眼を逸らしていたが...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...有名な刺繍屋さんよ」「ああ、あの人が、ねえ」中尾は、感動をもって、寸時、黙した...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...一日も寸時も早くと...
吉川英治 「黒田如水」
...寸時たりともお側を離れることはできない...
吉川英治 「黒田如水」
...寸時も生々躍動の前進を怠ってはならない...
吉川英治 「三国志」
...陣中の寸時をさいても...
吉川英治 「私本太平記」
...寸時、ご談合いただけますまいか」「うるさいな、再三」だまって奥へ引っこんでしまった...
吉川英治 「私本太平記」
...寸時、別れに来たのだ」藤吉郎は奥へ坐っていう...
吉川英治 「新書太閤記」
...そして、「村人どもの素朴な志、寸時なりと、大殿御自身、会釈(えしゃく)をお与え遊ばしては戴けますまいか」と、わが事のように願った...
吉川英治 「新書太閤記」
...彼処(かしこ)の煙は、敵勢ではないか」と、前後に心を疲らせたり、情報の確かめられるまで行軍を駐(とど)めたり、隊伍を戦闘形態に改めたりなどして、寸時も、万一の変を思うことなくしては進めなかったのである...
吉川英治 「新書太閤記」
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