...而(しか)も寸善を積みて止まざるときは...
関寛 「関牧塲創業記事」
...けれども、こうして手短かに語ると、さして大きな難儀も無く、割に運がよく暮して来た人間のようにお思いになるかも知れませんが、人間の一生は地獄でございまして、寸善尺魔、とは、まったく本当の事でございますね...
太宰治 「ヴィヨンの妻」
...寸善尺魔(せきま)の世の習い...
二葉亭四迷 「浮雲」
...こゝで一寸善蔵氏に批評的な言葉を云つて見ると...
牧野信一 「余の倅に就いて」
...そして、長い並木も短く思えて興に吾を忘れてくると、突(とつ)、寸善尺魔、闇を切って飛んできた投げ槍の禍い――………………大之進から、こうつぶさに話されたので、新九郎は己れの姓を名乗り、身の上の一端を明かさなければ悪い気がした...
吉川英治 「剣難女難」
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