...寧ろ肯定すべきものだと俊一には思へるやうだつた...
芥川多加志 「四人」
...寧ろそれ等よりも何か漠然としたものの為だった...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...寧ろそれによつて自分らの無聊(ぶれう)を慰めようとする...
石川啄木 「鳥影」
...寧ろ生死の奴隷が多い...
種田山頭火 「其中日記」
... 135寧ろこゝより立ち離れ行き高山の上に座し...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...「数学は本質上対象論の一部である」、或いは寧ろ、「数学の対象は、対象論も亦その全体に渡って取り扱う固有の権利を有つ処の領野に、在るのである*」...
戸坂潤 「空間概念の分析」
...自然に取ってよりも寧ろ歴史に取ってこそ固有であるべきだ...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...私交上寧ろ其の人を徳とする所あり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...寧ろ著手の困難なりしを疑はず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...寧ろ、彼女の前に赤裸な自分の心を投げ出し得なかったのが、後から考えると悲しかった...
豊島与志雄 「反抗」
...承諾というよりも寧ろ機械的の反応らしかった...
豊島与志雄 「二つの途」
...寧ろ新聞記事の小説化と云った方が妥当であろうと思う...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...余は此女が葉の美しさを褒めやうとは寧ろ意外であつた...
長塚節 「佐渡が島」
...寧ろ病気による三吉との破綻を恐れてゐた花子は...
中村地平 「悪夢」
...どんな御性格の方なのでせう?」「御性質は點の打ちどころもありませんわ! 寧ろ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...寧ろ文化的な或は社會的な諸要素をミリュウと稱してゐる...
三木清 「歴史哲學」
...いや寧ろそれよりさきに...
山本周五郎 「菊屋敷」
...元気よく馳け廻る大勢の友人を、寧ろ、驚異の眼で見とれ乍(なが)ら、校舎の蔭にポツンと独(ひと)り、影法師のような秀三郎でした...
蘭郁二郎 「足の裏」
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