...こんな場合嫌悪の感を催すことなしに寧ろいたいけな可憐な感をおぼゆるものである...
飯田蛇笏 「茸をたずねる」
...暗殺者を出すことは寧ろ極めて少なかつたのです...
石川啄木 「A LETTER FROM PRISON」
...それを苦痛若くは他の感じとして直接に驗しないうちは眞に信ずることの出來ない――寧ろ信じようとしない人間の悲しい横着は...
石川啄木 「第十八號室より」
...直接にそれに向け得たか? 寧ろ彼は...
伊藤野枝 「惑ひ」
...もはや準戦時体制ではなくて寧ろ戦時体制に這入った...
戸坂潤 「挙国一致体制と国民生活」
...寧ろホッブズの怪獣 Leviathan であった...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...寧ろ未発展な唯物論がそのまま爛熟したものに他ならぬ...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...でそれは範疇の翻訳と呼ばれる代りに寧ろ範疇の系統的な解釈と呼ばれるに相応しい...
戸坂潤 「範疇の発生学」
...我輩寧ろ其の徒爾に屬するを知る...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...寧ろ彼れを粗豪の一木強漢と思ふもの多かりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...というよりは寧ろ...
豊島与志雄 「土地に還る」
...寧ろ、彼女の前に赤裸な自分の心を投げ出し得なかったのが、後から考えると悲しかった...
豊島与志雄 「反抗」
...寧ろ新聞記事の小説化と云った方が妥当であろうと思う...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...といふより寧ろ、他の島々に比べて少い位なのだ...
中島敦 「環礁」
...何方(どなた)かと思つたら……と寧ろ低い声で云つた...
夏目漱石 「それから」
...寧ろ鮹入道と云つた方が適当の赤い禿頭で...
牧野信一 「円卓子での話」
...このことは歴史家の歴史家としての仕事であるよりも寧ろ哲學者の仕事である...
三木清 「歴史哲學」
...私は寧ろ深夜の獨酌を愛する...
若山牧水 「樹木とその葉」
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