...彼が密(ひそ)かに一挺(いっちょう)の三味線を手に入れようとして主家から給される時々の手あてや使い先で貰(もら)う祝儀(しゅうぎ)などを貯金し出したのは十四歳の暮(くれ)であって翌年の夏ようよう粗末(そまつ)な稽古三味線を買い求めると番頭に見咎(みとが)められぬように棹(さお)と胴(どう)とを別々に天井裏(てんじょううら)の寝部屋(ねべや)へ持ち込み...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...主人の寝部屋に陣取りました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...たった一と間しかない寝部屋の窓から枕に響かないはずはなかったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...五年も前から寝部屋まで別にして...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お吉の寝部屋へは来られなかったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...奉公人の寝部屋だったのですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...奥の六畳が主人岩太郎の寝部屋で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...寝部屋に来てゐた...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...寝部屋とか風呂場なんてことに厭に勿体をつけるつて××屋なんかでも厄介がつてゐたが...
牧野信一 「タンタレスの春」
...階下の者が慌しく兵野の寝部屋をたゝいて...
牧野信一 「露路の友」
...部屋(へや)の向こうの角(かど)が寝部屋であった...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...子どもの寝部屋(ねべや)まで行けるかどうか...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...――その図久入(ずくにゅう)の寝部屋というのは...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...寝部屋の枕もとにそのために置かれている壺類は...
室生犀星 「陶古の女人」
...己は昼まで寝部屋の中に寝ているのだ...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...五主人の寝部屋の外で転寐(うたゝね)をしてゐる家来共のためには...
クスミン Mikhail Alekseevich Kuzmin 森林太郎訳 「フロルスと賊と」
...寝部屋の中だけは男もざっと様子を見廻(みまわ)した...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...寝部屋は藻抜(もぬ)けの殻になっている...
吉川英治 「上杉謙信」
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