...僕は世間の人があまりに寛容なために今不當に愛せられ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...寛容ならざるものは基督教徒にあらざるなり...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...寛容な東郷大将はそうした大衆の期待を裏切って失望させては気の毒だと思って...
寺田寅彦 「藤棚の陰から」
...十月五日吟味の寛容なるに欺かれまた必生を期す...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...かなりの寛容な態度で道庵先生を扱いながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...無知で寛容な其の父親?ロバァト・ファーガスン...
中島敦 「光と風と夢」
...「しかし、中には、中にはじゃないや、ほとんどだれもが、それ以外に何もないのに、それ以外のものを、あの男は持ってるだけ、いいじゃないか、味方に対しては、われわれは、徹底的に寛容な、態度を取らなきゃならないよ...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...いつに変わらぬ寛容な声で...
久生十蘭 「キャラコさん」
...六十ばかりの寛容な面持をした白髪の老人が...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...寛容な態度や率直な熱情にかかわらず...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...もともと寛容な性なので...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...如何に寛容な心を持ちたいと希ふ自分も...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...今も優しく寛容な御性質をお慕い申し上げて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...みな誰も手もとの狂いのままに相手の狂いも赦している寛容な顔がひどく久慈に気に入った...
横光利一 「旅愁」
...吟味の寛容なるにあざむかれ...
吉田松陰 「留魂録」
...六十に至ってようやく寛容な気持ちになれたのである...
和辻哲郎 「孔子」
...しかし彼らの信ずるのはすべてを許し何人をも成仏せしめる寛容な仏であって...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...寛容な性格であったのに対して...
和辻哲郎 「鎖国」
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