...寔(まこと)に知る...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...寔に一個の欠点と云う可く...
高木敏雄 「比較神話学」
...寔に心外の事どもである...
辰野隆 「書狼書豚」
...私事にわたることを云ふのは寔に恐縮であるが...
谷崎潤一郎 「泉先生と私」
...然るところ先般は寔(まこと)に御親切なる御書面を戴(いただ)き...
谷崎潤一郎 「細雪」
...こんな時には寔(まこと)に困る...
谷崎潤一郎 「細雪」
...御好意は寔(まこと)に有難いけれども...
谷崎潤一郎 「細雪」
...川柳狂歌春画三味線の如きは寔に他の民族に見るべからざる一種不可思議の藝術ならずや...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...日本の神社と寺院とはその建築と地勢と樹木との寔(まこと)に複雑なる綜合美術である...
永井荷風 「日和下駄」
...寔にそれは忘我の陶酔境でありまして...
西尾正 「陳情書」
...是は寔(まこと)に忍び難い不利である...
柳田国男 「海上の道」
...「多事、これからの多事多端、世のうつり変りは、寔(まこと)に、思いやらるるばかりです...
吉川英治 「新書太閤記」
...東寔の名はあるが...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...寔(まこと)に短い期間であった...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...風采といったら寔(まこと)にあがらない小柄なほうだ...
吉川英治 「日本名婦伝」
...寔(まこと)に、そもじのお命は、御仏(みほとけ)のお護り、人業(ひとわざ)ではない...
吉川英治 「源頼朝」
...源家の輩(ともがら)にとっては、寔(まこと)に、勿怪(もっけ)の幸(さいわ)いともいうべきだ」「…………」「そうではないか」「はい」「お汝(こと)等、よい若人どもも、まさか草深い配所に、芋(いも)粟(あわ)を喰ろうて、生涯流人の給仕をするために、佐殿に付いておるわけでもあるまいが」「…………」どう答えたらよいか...
吉川英治 「源頼朝」
...寔(まこと)に泰平の盛事である...
吉川英治 「柳生月影抄」
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