...天此の室に寓(ぐう)す...
佐藤一齋・秋月種樹(古香) 山田濟齋訳 「南洲手抄言志録」
...「だって櫛部寓って標札(ひょうさつ)が出ているじゃないか?」妻は驚いたように僕の顔を見上げた...
芥川龍之介 「死後」
...大正三年二月十一日谷中の寓居にて阿部次郎斷片青田三太郎は机の上に頬杖をついて二時間許り外を眺めてゐた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...そこに寄寓(きぐう)しているとのことであった...
海野十三 「麻雀殺人事件」
...妙子の家に寄寓して学校に通っていた...
江戸川乱歩 「恐ろしき錯誤」
......
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...細君の姉の家――軍人の未亡人で恩給と裁縫とで暮している姉の家に寄寓させて...
田山花袋 「蒲団」
...他郷に流寓(りゅうぐう)して故郷に帰って見ると家がすっかり焼けて灰ばかりになっていた話ぐらいなものである...
寺田寅彦 「読書の今昔」
...寓目(ぐうもく)せざるなし...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...やがて半月あまりを経たりしに突然福地家の執事榎本破笠(えのもとはりゅう)子より予(かね)て先生への御用談一応小生より承(うけたまわ)り置(おく)べしとの事につき御来車ありたしとの書面に接し即刻番地を目当に同じく木挽町の河岸通なる破笠子が寓居に赴きぬ...
永井荷風 「書かでもの記」
...故ニ此ニ遊ブ毎ニ必先山ニ對スルノ樓ヲ擇ビテ寓シ旦暮欣賞ス...
永井荷風 「十年振」
...都合があって御陵衛士隊に寓(ぐう)している」「二股者(ふたまたもの)――」と山崎から一喝(いっかつ)されたが斎藤...
中里介山 「大菩薩峠」
...「この世界は一つの寓話(ぐうわ)に過ぎないのですよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...此の寓意小説は只だ理窟ばかりを詰込んで...
新渡戸稻造 「教育の目的」
...歴史上の事件や寓話(ぐうわ)に材を借りて...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...七)四方に流寓(りゅうぐう)し後遂(つい)に上道(じょうとう)郡大多羅(おおたら)村の路傍(ろぼう)に倒死せり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...富士川さんは「子善は蘭軒の家に寓してゐたのではなからうか」と云ふ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...寓公となり筆生となつた生活は...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
便利!手書き漢字入力検索