...ある変わり者の新聞記者の身投げの場面がやはり「猫(ねこ)」の一節に寒月君の行跡の一つとして現われているのである...
寺田寅彦 「夏目漱石先生の追憶」
...寒月(かんげつ)の隈(くま)なく照り輝いた風のない静な晩...
永井荷風 「霊廟」
...寒月君の演説の冒頭「罪人を絞罪の刑に処するということは重(おも)にアングロサクソン民族間に行われた方法でありまして...
中谷宇吉郎 「寒月の「首縊りの力学」その他」
...急ぎ足で元の所へ引き返して見る……」と云って主人と寒月の顔を見てすましている...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...寒月君はいそがない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...鼻子はこれで寒月に関する大抵の質問を卒(お)えたものと見えて...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...どうか私の参った事は寒月さんへは内々に願います」と得手勝手(えてかって)な要求をする...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...いつの間(ま)にか寒月君さえ来ている...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...寒月は自分が実の弟よりも愛している門下生である...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...しかしこの陰士も人相から観察するとその婦人に対する引力上の作用において決して寒月君に一歩も譲らない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...もし金田の令嬢が寒月君の眼付や口先に迷ったのなら...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...寒月乃至(ないし)東風などと云う広い東京にさえあまり例のない一騎当千の豪傑連の挙止動作を寝ながら拝見するのは吾輩にとって千載一遇の光栄である...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...こんだ寒月さんが来たら...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...寒月君はもっと令嬢らしいのを貰うがいい...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...寒月君はにやにやと笑う...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...まず手始めにヴァイオリンでも習おうと思って寒月君にさっきから経験譚(けいけんだん)をきいているのです」「そうそう...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...これからは同棲(どうせい)しているものは夫婦の資格がないように世間から目(もく)されてくる」「すると私なぞは資格のない組へ編入される訳ですね」と寒月君は際(きわ)どいところでのろけを云った...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...詰らないです」と寒月君が答えた...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
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