...寒月の皎々と冴えわたつた夜...
心猿 「荷風翁の發句」
...寒月に照らし出されたこの「飛石の幽霊」には何となく神秘的な凄味が感ぜられた...
寺田寅彦 「追憶の冬夜」
...寒月は何となくそわそわしているごとく見えた...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...寒月(かんげつ)君じゃないが前歯がみんな折れるかと思った...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...時に寒月(かんげつ)はもう来そうなものだな」「寒月が来るのかい」と主人は不審な顔をする...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...「寒月が何かその御令嬢に恋着(れんちゃく)したというような事でもありますか」あるなら云って見ろと云う権幕(けんまく)で主人は反(そ)り返る...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...ようやく思い付いたか「あなたは寒月の方から御嬢さんに恋着したようにばかりおっしゃるが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...○○博士の奥さんを頼んで寒月さんの気を引いて見たんでさあね」「○○の奥さんは...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...毒々しい鼻だぜ」「へえ?」と寒月は不審な顔をする...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...第一句がこの顔に鼻祭りと云うのだ」「それから?」「次がこの鼻に神酒供えというのさ」「次の句は?」「まだそれぎりしか出来ておらん」「面白いですな」と寒月君がにやにや笑う...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...とにかく寒月の事だから鼻の恐縮するようなものに違いない」さっきから迷亭が鼻々と無遠慮に云うのを聞くたんびに鈴木君は不安の様子をする...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...あの某なるものの息女などを天下の秀才水島寒月の令夫人と崇(あが)め奉るのは...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...して見ると寒月君の代りにこの泥棒を差し出しても必ず満身の愛を捧げて琴瑟(きんしつ)調和の実を挙げらるるに相違ない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...鏡花の小説にゃ雪の中から蟹(かに)が出てくるじゃないか」と云ったら寒月君は「なるほど」と云ったきりまた謹聴の態度に復した...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...亡国の音(いん)じゃ駄目だ」寒月君は少々憤(むっ)として...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...寒月君の前に鰹節(かつぶし)が三本...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...――寒月君、君のヴァイオリンはあんまり安いから鼠が馬鹿にして噛(かじ)るんだよ、もう少しいいのを奮発して買うさ、僕が以太利亜(イタリア)から三百年前の古物(こぶつ)を取り寄せてやろうか」「どうか願います...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...困ったな」「君は無絃(むげん)の素琴(そきん)を弾ずる連中だから困らない方なんだが、寒月君のは、きいきいぴいぴい近所合壁(きんじょがっぺき)へ聞えるのだから大(おおい)に困ってるところだ」「そうかい...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
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