...それから暫らく経って椿岳の娘(寒月の姉)が同じお師匠さんに入門すると...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...宵の中には寒月が照渡っていたのに...
永井荷風 「西瓜」
...「面白いですな」と寒月がにやにやしながら云う...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...寒月君は内隠(うちがく)しから草稿を取り出して徐(おもむ)ろに「稽古ですから...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...何でも寒月君に関する事実は御参考のために陳述するさ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...私(わたし)でも苦沙弥でも寒月君に関する事実で差支(さしつか)えのない事は...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...寒月君は別段騒いだ様子もなく「先生方の御意向がそうなら...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...とにかく寒月の事だから鼻の恐縮するようなものに違いない」さっきから迷亭が鼻々と無遠慮に云うのを聞くたんびに鈴木君は不安の様子をする...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...大方鼻恋(はなごい)くらいなところだぜ」「鼻恋でも寒月が貰えばいいが」「貰えばいいがって...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...それだから寒月には...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...しかしこの陰士も人相から観察するとその婦人に対する引力上の作用において決して寒月君に一歩も譲らない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...「寒月君博士論文はもう脱稿するのかね」と主人が聞くと迷亭もその後(あと)から「金田令嬢がお待ちかねだから早々(そうそう)呈出(ていしゅつ)したまえ」と云う...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...寒月君は弱っていましたぜ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...そんな例はいくらでもありますよ」と寒月君が天下の妻君に代ってちょっと弁護の労を取った...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...寒月君はこれに勢を得て隠し所を説明する...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...どうです先生」と寒月君は一座を見廻わして大得意のようすである...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...これからは同棲(どうせい)しているものは夫婦の資格がないように世間から目(もく)されてくる」「すると私なぞは資格のない組へ編入される訳ですね」と寒月君は際(きわ)どいところでのろけを云った...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...止むなく其處から寒月に照らされながら更に二里の山路を歩いて平湯(ひらゆ)温泉といふに辿(たど)り着いた...
若山牧水 「樹木とその葉」
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