...寒冷紗みたいな絹の布をまいていなければ...
石川欣一 「山を思う」
...白い寒冷紗(かんれいしゃ)の襞(ひだ)つき西洋寝巻きをつけて...
岩野泡鳴 「耽溺」
...寒冷紗(かんれいしゃ)の裏へ黄土を塗って地獄変相図を極彩色で描いた...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...ことさらに寒冷紗へ描いた処に椿岳独特のアイロニイが現れておる...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...真新しい寒冷紗(かんれいしゃ)づくりの竜幡(りゅうはん)が二流(りゅう)ハタハタと揺(うご)めいている新仏(にいほとけ)の墓が懐中電灯の灯りに照し出された...
海野十三 「人間灰」
...まるで透きとおった寒冷紗のような薄雲(うすぐも)が一つ空を飛んでいた...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...種々(いろいろ)な虫の形を土で拵(こしら)えて足は針金で羽根は寒冷紗(かんれいしゃ)または適当な物で造り...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...夜は町の豪家の門(かど)に何中隊本部と書いた寒冷紗(かんれいしゃ)の布(ぬの)が白く闇に見えて...
田山花袋 「田舎教師」
...ベッドの上に掛け回したまっ白な寒冷紗(かんれいしゃ)の蚊帳(かや)の中にB教授の静かな寝顔が見えた...
寺田寅彦 「B教授の死」
...あいにく窓には寒冷紗(かんれいしゃ)が張ってあった...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...あのフィリッピンの婦人の着物で見るような寒冷紗(かんれいしゃ)というものが行われてから...
柳田国男 「木綿以前の事」
...この寒冷紗をはやらせたのである...
柳田国男 「木綿以前の事」
...寒冷紗や漉(すき)返しの紙に描いた自画の上へ...
山本笑月 「明治世相百話」
...寒冷紗(かんれいしゃ)の目にヤット引っかかる程度の原生虫...
夢野久作 「爆弾太平記」
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