...用の無いのに起きるのも詰らず、寒さは寒し、さればと云つて床の中で手を拍つて、女中を呼ぶのも変だと思つて、また仰向になつた...
石川啄木 「菊池君」
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伊藤左千夫 「紅葉」
...蔦うるし這はせて寒し庭の松...
小穴隆一 「二つの繪」
...梅花咲く頃は、春とは云へ、風なほ寒し...
大町桂月 「梅の吉野村」
...その辺を一廻りしてただ寒し十二月二十七日 迷子...
高浜虚子 「六百句」
...風の音にコホロギの声寒し...
田山花袋 「田舎教師」
...風寒し...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...夜に至りて俄に寒し...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...一剣天に倚(よ)って寒し――ええ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...箱根風朝寒しとはなけれども生薑の味す川より吹くは之も哈爾賓の雪と同じ時の作で...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...いと寒し崑崙山に降る如し病めば我が在る那須野の雪も九年の正月那須で雪に降りこめられその中で俄に重態に陥つた時の作...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...大阪・京都の借りがひかれて、お寒し/\...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
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正岡子規 「俳人蕪村」
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正岡子規 「俳人蕪村」
...寒し、羽陽の山河は霧にさえぎられて見えず...
村山俊太郎 「平泉紀行」
...いと寒しと云へば...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...楚俊は答えて『両頭を裁断し一剣天に倚(よ)って寒し』という...
山本周五郎 「新潮記」
...みな生生(いきいき)と温かに……されど唯(た)だ壺(つぼ)の彼岸桜(ひがんさくら)とわが姿とのみは淡く寒し...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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