...風吹きて終日寒ければやむ...
田山花袋 「田舎教師」
...俄にぞっと寒けを感じて...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...まだ学校へも行かぬ子供の時には朝寒ければゆっくりと寝たいだけ寝ていられたばかりでなく...
永井荷風 「すみだ川」
...少し寒けがするので襯衣を着込む足袋を穿くして居るうちに栗毛虫でも叩き落してやらうと云ふ氣になつた...
長塚節 「栗毛虫」
...秋風の寒けき頃の...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...寒けりゃこれをかぶって寝てもいいぞ」老人がそれまで己れの身につけていた毛布を貸してくれた...
橋本五郎 「地図にない街」
...寒けがしたりしやしないかい」医者はきいた...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...鍛冶屋はぞつと寒けを覚えた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...怖れと寒けがゾッと哥薩克男子(をのこ)の背筋を走つた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...「まア!」駭(おどろ)きと寒けがさッと流れこんだ...
本庄陸男 「石狩川」
...爪先の方は寒けを覚えた...
牧野信一 「公園へ行く道」
...彼はゾツゾツと寒けを覚えて「これぢや親父の奴もさぞやりきれねエだらう...
牧野信一 「スプリングコート」
...フリツツは床の上で寒けがして...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森林太郎訳 「駆落」
...それは寒けを感じている人のような声だった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...恐ろしくて寒けがするの...
横光利一 「上海」
...彼も同時に山房の水の寒けが再び襲って来るのだった...
横光利一 「旅愁」
...ふるさとにかくてや人の住みぬらんひとり寒けき志賀の浦松だの...
吉川英治 「日本名婦伝」
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若山牧水 「熊野奈智山」
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