...いかにも寒々とした月夜の庭に...
伊藤左千夫 「新万葉物語」
...見るからに寒々とした冴(さ)えた空の色など...
谷崎潤一郎 「細雪」
...寒々とした灰色の空から霙(みぞれ)が落ちかかる...
中島敦 「名人伝」
...筵の上につまんで置いたような寒々とした老爺は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...寒々とした薄着が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...寒々とした顏を集めて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私は子供の本や雑誌や教科書を手にして何時(いつ)も寒々としたものを感じるのだが...
林芙美子 「平凡な女」
...十一月の寒々とした氣配が...
林芙美子 「崩浪亭主人」
...夕闇のおりてゐる寒々とした路上で...
原民喜 「火の子供」
...寒々としたひろい書院の...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...体が火照ったり寒々としたりを繰り返した...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...きたなくて寒々とした...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...誰よりも自分が寒々とした心地であった...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...暗い本堂のほうには微かに寒々とした燈火(ともしび)のいろが動いている...
正岡容 「小説 圓朝」
...「今戸の狐」ではしがない落語家の生活も千住(こつ)のおいらんのなれの果ての姿も今戸八幡辺りの寒々とした景色とともに...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...奥方が「なにね畳がズタズタになってるから」ますます寒々とした邸内の有様が髣髴としてくる...
正岡容 「我が圓朝研究」
...どっちのものともいえるような一列の寒々とした灰色の行列であった...
吉川英治 「大岡越前」
...寒々とした感じがしますね...
和辻哲郎 「藤村の個性」
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