...雪(ゆき)なす富士額(ふしびたい)にくっきりと黛(まゆずみ)が描(えが)かれて居(お)ります...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...狭い富士額(ふじびたい)が...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...列車の窓から青い富士額を覗かせて...
太宰治 「思ひ出」
...富士額(ふじびたい)の生際(はえぎわ)が鬘(かつら)をつけたように鮮(あざや)かで...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...「瓜実(うりざね)顔の富士額(ふじびたひ)で...
永井荷風 「来訪者」
...いわゆる富士額(ふじびたい)の俗臭(ぞくしゅう)を帯びている...
夏目漱石 「草枕」
...実際急いだと見えてお兼さんは富士額の両脇を...
夏目漱石 「行人」
...それですら自分は彼女の富士額(ふじびたい)をこれほど近くかつ長く見つめた事はなかった...
夏目漱石 「行人」
...富士額の生際(はえぎわ)へかけて...
長谷川時雨 「一世お鯉」
...脚と腕の肉附きから腰の丸味――富士額(ふじびたい)――触覚からいえば柔らかい慈味(じみ)のしたたる味から...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...下から見あげると、下顎のくくれが一層ゆたかで、白い富士額には、うすく、汗がにじんでいる...
火野葦平 「花と龍」
...瓜実顔(うりざねがお)で富士額...
二葉亭四迷 「浮雲」
...額は明瞭な富士額で鼻と腮(あご)はハッキリわかりませんが……もしもし……ハッキリと判りませんが兎(と)に角(かく)中肉中背の素晴らしい美人で...
夢野久作 「暗黒公使」
...自分の白い富士額の中央に押当ててシッカリと眼を閉じた……と思う中(うち)に...
夢野久作 「二重心臓」
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