...人は他人をよりよくする事――と云ふよりも寧ろ全然自己を捨てゝ他人の欲望に奉仕すること――によつてのみ眞正に自ら富ますことが出來るのか...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...土壌を富ます為には上述の物質以外になお函館から非常に多くの魚肥が持って来られる...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...貧乏な日本の国庫を富ますに足るほどの文学税を納める事が出来るかも知れない...
内田魯庵 「駆逐されんとする文人」
...「国家を富ますは...
丹沢明 「工女の歌」
...経済学は人民と主権者とを富ますことを目的とする...
レオン・ワルラス Leon Walras 手塚壽郎訳 「純粋経済学要論」
...他方に於てはそれは資本家自身を富ますのみならず...
戸川秋骨 「翻訳製造株式会社」
...しかれどもただちにこれを倒装して兵強ければもって国を富ますを得べしというべきか...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...国民の根本を富ます...
直木三十五 「南国太平記」
...そうして我を富ますところの品物は無いのか? 無いはずは断じてない!忠作は...
中里介山 「大菩薩峠」
...ラシャメンで国を富ます方法もあるかも知れない...
中里介山 「大菩薩峠」
...ますます富ますことになる...
中谷宇吉郎 「科学と国境」
...我が國が國を富ますために無神的になり...
エム・ケー・ガンヂー 福永渙訳 「神、國王、國家」
...Fools and obstinate men make lawyers rich.(イギリス)馬鹿と剛情者が弁護士を富ます...
穂積陳重 「法窓夜話」
...わが国を富ます事は何より大急務である事を痛感するのであろう...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...それでもってその人の内面を飾り富ますためですから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...國を富ますは兵を強くする所以なり...
司馬遷 箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...狐(きつね)と親しくなりて家を富ます術を得んと思い立ち...
柳田国男 「遠野物語」
...人間を富ますのですからね...
横光利一 「旅愁」
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