...さうして各聯の上下二句を誇張を交へたるのみによつて緊密に限定し過ぎたるが故に最も周匝なるが如くにして最もフラ/\したものとなつてしまつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...秘密にしてある水の深さが判る懼(おそれ)があるからだと話して聞かせた...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...あくまで事を秘密にはこぶためだった...
海野十三 「火薬船」
...世間に対しては絶対に秘密にしておかねばならぬけれど...
江戸川乱歩 「疑惑」
...しかしこれは通常あまりに密にそだつ傾きのあるこれらの樹を間引くために必要なことでもあろう...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...厳密に言えば、時間の連続な流れの中から断続的に規則正しい間隔の断片を拾い上げたものを逆の順序に展開するのであるが、われわれの視覚的効果の上ではまさしく時の逆行となるのである...
寺田寅彦 「映画の世界像」
...厳密に一年間の動向に限定することが出来なかった...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...もっと深い肉体的な機密に属することかも知れなかった...
豊島与志雄 「立枯れ」
...江戸時代にあっては堤上の桜花はそれほど綿密に連続してはいなかったのである...
永井荷風 「向嶋」
...ソオルは改めて現場を綿密に調べ歩いた...
南部修太郎 「死の接吻」
...「次第に依っては秘密にもしましょうが...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...両家の間はいよいよ親密に結ばれることになるのでした...
長谷川時雨 「九条武子」
...本件を秘密にしてくれて...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...今少し精密に叙したらよからうと思ふ処をさらさらと書き流してしまふたために興味索然(さくぜん)としたのが多いやうに思ふ...
正岡子規 「病牀六尺」
...しかし彼らの幸福は、人口の粗密にも、国の貧富にも、国の新旧にも依存せず、人口と食物とが相互にとる比率に依存するのである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...厳密に農業主義を維持している国民は...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...この交わりの目的は、ただ親密になり、往き来をし、語りあうことである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...しかしこの食封は厳密に賜田と対応させられているとは言えない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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