...俺の心密かなる記憶はドン・ホアンの屍骸に滿されてゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...ありきたりの密かな罪人(つみびと)としてであったのだ...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...密かな想像が其處へ動きかけてゐた...
南部修太郎 「ハルピンの一夜」
...私は密かな痛みを心に感じない譯にはいかなかつた...
南部修太郎 「ハルピンの一夜」
...密かな裏切りのためだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...これには密かな理由がある...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...彼等は近頃急に酒嫌ひになつた私に遠慮して斯様な場所で密かな酒盛を開いてゐたと見えるが...
牧野信一 「鬼の門」
...密かな反撃のひと突きで...
横光利一 「旅愁」
...ただ見てはおりますまい」「それも鎌倉表の密かな心痛です...
吉川英治 「私本太平記」
...宮方へ密かな心をよせていたひとりなのです...
吉川英治 「私本太平記」
...だが――密かな評議があった夜の翌日頃から...
吉川英治 「新書太閤記」
...そしてもう密かな旅支度をしはじめているのである...
吉川英治 「新書太閤記」
...密かな上にも密かにせいよ)くれぐれも...
吉川英治 「新書太閤記」
...密かな同情を消しきれないでいる人々は...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...前借者の松平家のほうへ密かな運動を試みて...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...べつに密かな行動をとる考えでいるにちがいない――...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...密かなうれしさの半面に...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...逆にこんなにも密かな愉しみだったのである...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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