...密々(こそ/\)と其事を語り合つてゐた...
石川啄木 「天鵞絨」
...密々でお話したいことがあるというので...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...この洞斎の住居を夜に入って密々に訪れたのは...
江見水蔭 「怪異黒姫おろし」
...先ず某(それがし)が密々に調べてみましょうと申されて...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...密々と行われておりまする...
直木三十五 「南国太平記」
...部屋の中には異様な臭気が密々と立ちこめ...
久生十蘭 「魔都」
...令(せしめ)二違背一密々呑申者共有レ之...
穂積陳重 「法窓夜話」
...密々(みつみつ)...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...密々(ひそひそ)とささやき合っている話の方に...
吉川英治 「江戸三国志」
...幾日かは家臣同志のあいだで密々(みつみつ)相談していたものであったが...
吉川英治 「黒田如水」
...滝川一益から密々の指令は...
吉川英治 「黒田如水」
...さなきだに曹操が魏王を称して、天子にひとしい車服儀仗を用いるを眺めて、切歯扼腕(せっしやくわん)していた一派の輩(ともがら)は、「捨ておくべきでない」と、同志のあいだに、密々、連絡をとっていた...
吉川英治 「三国志」
...翌日一日、密々準備して、夜に入るや、渭水(いすい)の流れをそっと渉(わた)らんとした...
吉川英治 「三国志」
...山門から密々下山して行ったかと思われる...
吉川英治 「私本太平記」
...浄土寺の忠円僧正を介(かい)して、大御所(尊氏)より山門の行宮(あんぐう)へ、密々、和を請(こ)うの御上書がさしあげられたには相違ございません」「して、お使いには何者が立ったのか...
吉川英治 「私本太平記」
...その密々(みつみつ)な運動のために...
吉川英治 「新書太閤記」
...連れて来てみろ」密々...
吉川英治 「新・水滸伝」
...かつて常陸から下総へ理不尽な兵など一兵も入れた事はないぞ」「だが、一挙にそれをやろうと、密々、謀(たく)んでおられるではないか」「ば、ばかな事を...
吉川英治 「平の将門」
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