...突然柿江は橋の奥の路地をこちらに近寄ってくる人影らしいものに気がついた...
有島武郎 「星座」
...またもや配電盤の方へ寄ってくる...
海野十三 「火星探険」
...ただ魚だけは、絶好の游泳場として、寄ってくる...
海野十三 「地球要塞」
...私が一(ひ)と足さがると二(ふ)た足寄ってくる...
徳永直 「こんにゃく売り」
...足音もなく忍び寄ってくる...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...遠廻しに言寄ってくるひともあれば...
豊島与志雄 「好人物」
...ぞーっと背後から寄ってくる恐ろしさに身を竦めて...
豊島与志雄 「道連」
...強い本能がその全獣力をもって現われる時に人間の顔の上に寄ってくるしわである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...地面に近寄ってくる...
夏目漱石 「坑夫」
...口の中で四方八方から唾が舌の上へ寄ってくるようにうまいのです...
林芙美子 「クララ」
...こちら側へ静かにゆるやかに匐(は)い寄ってくる憂愁に似ている...
原民喜 「鎮魂歌」
...あるいは――寄ってくるな...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...橘も近寄ってくる...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...寄ってくる奴がみんな影のうすい奴ばかりなんですから――それに...
室生犀星 「幻影の都市」
...名前を呼ぶと羽ばたきして近寄ってくるんだって...
山川方夫 「トンボの死」
...何度でも執拗にせまり寄ってくるのだった...
吉川英治 「私本太平記」
...それが岸近くに寄ってくる...
笠信太郎 「乳と蜜の流れる地」
...寄ってくる相手に『うるさいわね』などと剣突を食わすことさえ第一面倒くさく...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
便利!手書き漢字入力検索