...寂莫とした気配が迫り...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「ウェストミンスター寺院」
...懐しい寂莫(せきばく)に溢(あふ)れていた...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
......
石川啄木 「一握の砂」
...寂莫として立っていた...
梅崎春生 「黄色い日日」
...振りむくと寂莫とした野面の果に...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...お宮の周りを掃除しているだけでございます」昼間でも寂莫としたこの森の中...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...また寂莫たり」といつたのも...
薄田泣菫 「侘助椿」
...しかし概していえばわたしの住んでいるところは大草原のうえのように寂莫(せきばく)としている...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...寂寥(せきりょう)とも寂莫(せきばく)とも...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...底知れぬ寂莫の感が胸の奥からこみ上げて来た...
豊島与志雄 「愚かな一日」
...彼はその空しい寂莫のうちに甘え耽りながら...
豊島与志雄 「愚かな一日」
...静かだッて淋しいッてまるで娑婆(しゃば)でいう寂莫(せきばく)だの蕭森(しょうしん)だのとは違ってるよ...
正岡子規 「墓」
...おそらく寂莫たる廊下で女中とふざけるくらいのことかと思います...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...『寂莫たる廊下』なんぞと...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...……絶えがたい寂莫な自然の姿だ...
水野葉舟 「遠野へ」
...しばらくこの寂莫が恐ろしいもののようにその林をすかして見ていた...
水野葉舟 「遠野へ」
...寂莫の羽ばたきがよりよく私には聞えるのである...
室生犀星 「京洛日記」
...もの言へぬ寂莫がこもつてゐるやうで...
室生犀星 「故郷を辞す」
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