...寂光院は尼寺の筈だ...
高濱虚子 「俳諧師」
...人の世を橋にて隔て門を鎖ぢて隔てた此深雪の中の寂光院には人の世の暖か味は先の鐡瓶の湯の外には何物も無い...
高濱虚子 「俳諧師」
...寂光院の若い尼を主人公にして...
高濱虚子 「俳諧師」
...「寂光院の水仕(みずし)をつとめておりましたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...寂光院の塔頭(たっちゅう)に新たなる庵(いおり)を結んだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...それに浮かれて二つの蝶が寂光院の塔頭(たっちゅう)から舞い出でました...
中里介山 「大菩薩峠」
...聞くところによるとこの界隈(かいわい)で寂光院のばけ銀杏と云えば誰も知らぬ者はないそうだ...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...マクベスの門番が怖(おそろ)しければ寂光院のこの女も淋しくなくてはならん...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...あるいは寂光院事件の手懸(てがか)りが潜伏していそうだ...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...そのうちに寂光院は姿も見えないくらい遥(はる)かあなたに馳け抜ける...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...肝心(かんじん)の寂光院事件はまだ出て来ない...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...その足で寂光院へ来て見たが...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...寂光院はこの小野田の令嬢に違ない...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...妹は余の推量に違(たが)わず例の寂光院であった...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...西海の青にも似たる山分けて閼伽の花摘む日となりしかなこれは寂光院に入られた建禮門院の上である...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...三千院から寂光院あたりには...
吉川英治 「折々の記」
...季節になると大原の寂光院の小松智光尼が...
吉川英治 「舌のすさび」
...世を避けた歌法師はともかく、清盛のむすめ平ノ徳子(建礼門院、高倉帝ノ中宮、幼帝安徳天皇ノ母)が壇ノ浦の後、ここの寂光院に、三十の若さを送ったのは、あわれである...
吉川英治 「随筆 新平家」
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