...暫らくしたら多年の抱懐や計画や野心や宿望が総(すべ)て石鹸玉(シャボンだま)の泡のように消えてしまって索然とするだろう...
内田魯庵 「二葉亭追録」
...僕は出獄したらすぐに多年宿望のクロの『自伝』をやりたいと思っている...
大杉栄 「獄中消息」
...宿望の文学生活だけにうちこめると気負いたった気持だったのに...
田中英光 「さようなら」
...宿望としてゐたさゝやかな儀式を行つた...
豊島与志雄 「北極のアムンセン」
...宿望の黒部に入る日が...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...宿望漸く端緒を開く...
平出修 「逆徒」
...その夏(去年)軽井沢へ往ったときは漸く宿望の蓄音機をもっていけたので...
堀辰雄 「木の十字架」
...某(それがし)儀明日年来の宿望(しゅくもう)相達し候(そろ)て...
森鴎外 「興津弥五右衛門の遺書」
...曹操が宿望の呉国討伐を果たそうとしたのは事実で...
吉川英治 「三国志」
...淀の口より海へのがれ出たはずにござりまする」宿望の院宣はもうお手に入るばかりなのだ...
吉川英治 「私本太平記」
...上洛(じょうらく)という多年の宿望に対して...
吉川英治 「新書太閤記」
...宿望の地を拡大し...
吉川英治 「新書太閤記」
...……では年来の御宿望...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...その御面影(おんおもかげ)を現身(げんしん)にえがいてみたいと宿望にしていたのである...
吉川英治 「親鸞」
...秀吉が宿望であった...
吉川英治 「日本名婦伝」
...かねてからの宿望...
吉川英治 「宮本武蔵」
...実にすばらしい宿望の一つとして胸の底に抱いているのだった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...彼が前から志していた仕官の宿望が遂にかなって――望みの千石とはゆかないまでも――四百石とか五百石とか相応のところで折れ合い...
吉川英治 「宮本武蔵」
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