...何の不平もなしに真実に受け容れる事ができてきはしたけれど...
伊藤野枝 「転機」
...このものがまた延長において私が嘗て想像することによつて把握するよりも多くの多樣性を容れると考へるのでなければ...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...こういう問題に対して自分は到底喙(くちばし)を容れる資格のないものであるが...
寺田寅彦 「短歌の詩形」
...時々覗いてみてゐた其の一方の家へ足を容れることのできたのは...
徳田秋声 「風呂桶」
...印象そのものはあくまでありのままに受け容れるのでなければならない...
戸坂潤 「思想としての文学」
...そんだが鰹節はなにか土佐節か」と四つ又は啄を容れる...
長塚節 「芋掘り」
...他人が何と言つたところで容易にそれを容れるやうな人でない...
長塚節 「知己の第一人」
...玄々斎が聴き容れるのが不思議だと思ったが」「こんなわけでございます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...肉身たる兄の忠告を容れるものではないのですから...
浜尾四郎 「死者の権利」
...それこそ肉眼と寸分違はぬものを容れることは出来るのさ...
牧野信一 「木枯の吹くころ」
...従って叡智に富む人類の恩人の見解を取容れることは全然出来ないものとしている...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...それはまた理論上極めて明白であるからこれに対してはいかなるもっともらしい反駁もこれを容れる余地はなく...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...ある笑劇の数学的構成の根底になっている結合を受け容れるごとくに...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...受け容れる外にあるまい――さもなくば...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...自分の体内に・いわばその心髄の中に・父たちのなきがらと遺骨とを容れることによって...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...お前を容れる世間はなく...
吉川英治 「江戸三国志」
...広さ千人を容れるに足り...
吉川英治 「私本太平記」
...こういう噂がひろまり又それを受け容れる心持ちには...
和辻哲郎 「地異印象記」
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