...殆どすべての藁葺家根から...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...あたりの家々の家根をよそに見おろして...
岩野泡鳴 「鹽原日記」
...二階の客がこツそり家根へ出て...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...家根の客を叱つて居るのを實見したこともある...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...かやぶき家根の門を這入ると...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...昼の間は動(やや)もすれば二階の簷(のき)を飛び超えて家根に上り...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...見渡す限り都会の家根...
豊島与志雄 「エスキス」
...家根の瓦が一枚一枚鱗のように光っていた...
豊島与志雄 「未来の天才」
...崖の上から見下す箪笥町(たんすまち)の窪地には樹木の間にところどころ茅葺(かやぶき)家根が見えた...
永井荷風 「枇杷の花」
...家根の天辺(てっぺん)にある梅花形(ばいかがた)の瓦(かわら)の上に四本足で立つ術...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...家々の家根の上あたりを眺めながら歩いていきました...
新美南吉 「鳥右ヱ門諸国をめぐる」
...同じ家根の下には置きたくなかつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私はかなしい田舍の鷄(にはとり)家根をこえ垣根をこえ墓場をこえてはるかの野末にふるへさけぶああ私はこはれた日時計 田舍の白つぽい牡鷄(をんどり)です...
萩原朔太郎 「青猫」
...長屋の家根がべらべらと風にふかれてゐる...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...紋をつけた家根まで一ツ石でとってある...
長谷川時雨 「お墓のすげかえ」
...この小さい家根裏の部屋に...
林芙美子 「瑪瑙盤」
...是(こ)れは矢張(やは)り昔の武家根性で...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...此処(ここ)とは筋向(むか)うの鼠色の家の一番上殆(ほとん)ど家根とすれすれの処(ところ)に一つきりある窓から十六七の少女(をとめ)が顔を出して先刻(さつき)から曙村さんを手真似(てまね)などでからかつて居るのてあつた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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