...其上に法皇の宮居あり)と家々の棟(むね)とを越えて...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...「今わたくしの作る火は大空高くカムムスビの命の富み榮える新しい宮居の煤(すす)の長く垂(た)れ下(さが)るように燒(た)き上(あ)げ...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...珊瑚の玉しける龍の宮居に目馴るれば...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...星は何というすばらしい三角形の頂点であることか! 宇宙のいくつもの宮居(みやい)の...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...予はわが深き至情の宮居にわが神在(いま)しぬと感じて幾たびか其の光明に心跳(をど)りけむ...
綱島梁川 「予が見神の実験」
...神の宮居を形づくっているともいえるのである...
中井正一 「美学入門」
...そこに水汲む井のありければよめる橿原の神の宮居の齋庭には葦ぞおひたる御井の眞清水橿原の宮のはふりは葦分に御井は汲むらむ神のまに/\橘寺より飛鳥へ行くみちのかたへに逝囘の丘といふにのぼりてたびゝとの逝囘(ゆきき)の丘の小畠には煙草の花はさきにけるかも八日...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...わが胸の奥なる宮居に祀られた...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...しかし今この冬の王の宮居ちかく...
別所梅之助 「雪の武石峠」
...ドイツの宮居の5090御栄を追ひて来ぬ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...されどこの宮居に慣れたるまろうどたちは...
森鴎外 「文づかい」
...孫の宮居祖父のそれと共にせられたり...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...されば今日人は像をその宮居よりかつぎ出し...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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横瀬夜雨 「花守」
...新帝(光厳天皇)の宮居(みやい)もあやうくみえたほどなので...
吉川英治 「私本太平記」
...親王家の宮居(みやい)も...
吉川英治 「新書太閤記」
...一首(しゅ)吟じて答えます」とても世にながろうべくもあらぬ身のかりのちぎりをいかでむすばんむかし楠木正行(くすのきまさつら)が吉野の宮居(みやい)で弁之内侍(べんのないじ)を賜(たま)わるとの勅(ちょく)を拝辞して詠(よ)んだという和歌である...
吉川英治 「日本名婦伝」
...新年言志みことのりあやにかしこみかしこみてただしき心おこせ世の人廿七日の怪事件を聞きていざさらば都にのぼり九重の宮居守らん老が身なれど野老こういう手紙が大晦日(おおみそか)の晩についた...
和辻哲郎 「蝸牛の角」
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