...公は罪(つみ)を宥(ゆる)し位に敍(じよ)せらる...
佐藤一齋・秋月種樹(古香) 山田濟齋訳 「南洲手抄言志録」
...從つて來る手紙の中には若し神許宥し給ふならばと云ふやうな嚴肅な言葉が書かれて居た...
生田葵山 「永井荷風といふ男」
...彼が光明から投げ倒されてその宥恕(ゆうじょ)を願ったことも...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...宥(なだ)め励まして引揚げる外はなかったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...宥(なだ)めて居るのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私は宥(なだ)めすかされて...
堀辰雄 「幼年時代」
...宥(ゆる)されずにしまった高足弟子(こうそくていし)勝四郎の勘気である...
森鴎外 「渋江抽斎」
...そして己の目の前に清い月影が己を宥(なだ)めるように3235差し升(のぼ)って来る時...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...先ではお宥(いたわ)りもできましょう...
吉川英治 「私本太平記」
...みな宥(いたわ)りぬいてくれる...
吉川英治 「私本太平記」
...なるほどいる」「おつかれになりましたろう」「そなたこそ」宥(いたわ)って――「縁者どもはしきりと辞退しぬいていたが...
吉川英治 「新書太閤記」
...村重を宥(なだ)めて...
吉川英治 「新書太閤記」
...――どうしても宥(ゆる)せぬものならその時罰しられたらよいにと思った...
吉川英治 「新書太閤記」
...宥(いたわ)りと...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...手を取らぬばかり宥(いたわ)りながら導いて行った...
吉川英治 「源頼朝」
...沢庵は、ここぞと膝を向けて、「どうじゃな武蔵、同じ捕まるものならばわしの法縄(ほうじょう)に縛られぬか、国主の掟(おきて)も法だし、仏の誡(いまし)めも法だが、同じ法は法でも、わしの縛る法の縄目のほうがまだまだ人間らしい扱いをするぞよ」「嫌だ、おれは」奮然と首を振る武蔵の血相を、宥(なだ)めて、「まあ聞くがよい...
吉川英治 「宮本武蔵」
...叱ったり宥(なだ)めたりすれば...
吉川英治 「宮本武蔵」
...とうてい宥めもすかしもできる段ではなかったのだ...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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