...先づどうかして彼奴を宥める必要がある――どんなことをしても祕密は飽くまでも保たなくちやならない...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...ほんの悪戯(いたづら)に過ぎなかつたんだから宥(ゆる)して呉れ...
薄田泣菫 「茶話」
...初めの時はこっちが宥(なだ)めて連れて帰り...
徳田秋声 「新世帯」
...傍から中村に宥められても承知しないで...
豊島与志雄 「変な男」
...これはあの娘ではないのだ! わたしは彼女を宥めようとしてみましたが...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...漸(ようや)くのことで宥(なだ)めて...
中島敦 「光と風と夢」
...不得已(やむをえず)賀状を以て拝趨(はいすう)の礼に易(か)え候段(そろだん)不悪(あしからず)御宥恕(ごゆうじょ)被下度候(くだされたくそろ)...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...また自分の良心も必ずこれを宥(ゆる)すものである...
新渡戸稲造 「自警録」
...旦那を始(はじ)め皆んなの目で見て貰はうといふんだ」平次はそれを宥(なだ)め乍ら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そう宥(なだ)めている姿だった...
吉川英治 「黒田如水」
...宥(いたわ)りぬいた...
吉川英治 「私本太平記」
...わしは宥されんというのか」「そうだ」「ひかえろ...
吉川英治 「新書太閤記」
...なるほどいる」「おつかれになりましたろう」「そなたこそ」宥(いたわ)って――「縁者どもはしきりと辞退しぬいていたが...
吉川英治 「新書太閤記」
...半兵衛の病を宥(いたわ)ることも忘れず...
吉川英治 「新書太閤記」
...たれか半兵衛に敷物を与えい」などと破格(はかく)な宥(いた)わり方で...
吉川英治 「新書太閤記」
...お宥(ゆる)し下されい』『……...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...そう宥(なだ)め廻って...
吉川英治 「源頼朝」
...急き立てても宥めすかしても無駄でした...
J. S. レ・ファニュ J.S.Le Fanu The Creative CAT 訳 「ドラムガニョールの白い猫」
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