...客観的にその性質を規定されるもので...
井上哲次郎 「明治哲学界の回顧」
...それ故経験に於て客観的に運動乃至静止を云々し得ようためには...
戸坂潤 「エマヌエル・カント『自然哲学原理』解説」
...併し、実験というものが吾々人間の経験・生活・又思考に於て果している役割は、客観的に見れば、実験は遙かにもっと広範なもので、その一つの特殊な場合だけが、所謂「実験」として、世間の人々の観念によって固定させられているに過ぎないのである...
戸坂潤 「技術の哲学」
...この主観的な直覚によって初めて社会的に客観的に共通な判断内容を得るわけである...
戸坂潤 「思想としての文学」
...ソクラテス型(捨身的遊離) 理論の示すなすべき行動は客観的には唯一つである...
中井正一 「知識と政治との遊離」
...この客観的に非我の関係を明めるにつけて生ずる付属物を intellectual sentiment と云います...
夏目漱石 「創作家の態度」
...これらは主として“通信”の理論の迷路から導入した細かく洗練されたすべての方法を行う全身を注意深く客観的に調べていることによる...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...客観的にエンジョイすることの興味を知った...
萩原朔太郎 「老年と人生」
...句のしまりたるところ半ば客観的に叙(じょ)したるところなど注意すべく「神風や」の五字も訳なきようなれど極めて善く響き居候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...客観的に現代が末法の時であることを知るということではない...
三木清 「親鸞」
...文化の問題として客観的にみるとある意味ではパール・バックその人がどこまでこの高度資本主義的な階級心理から自由であるかということも考えられてきます...
宮本百合子 「アメリカ文化の問題」
...その気分を客観的にとらえていると同時に第一次大戦前後の社会的状勢も客観的な歴史の眼で描きだそうとしているところにある...
宮本百合子 「生きつつある自意識」
...そういうもの(原因)は客観的にあって...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...全然客観的にみれば何にもあの小品にあの前は不用であると思います...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...客観的にそれを十分に理解して処して行くことの出来る人は...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...客観的に自他を深く毒し...
三好十郎 「恐怖の季節」
...茶道には客観的に価値を認めてくれると思うからです...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...客観的にどうなって見たところで...
横光利一 「旅愁」
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