...客気にはやる等輩中の一異色に候...
石川啄木 「渋民村より」
...その当時の余には賤(いや)しむべき一種の客気があって専門学校などは眼中にないのだというような見識をその答案の端にぶらさげたかったのである...
高浜虚子 「子規居士と余」
...」かくして、譏刺(きし)、客気、悪謔(あくぎゃく)、活気と呼ばるるフランス気質、ユーモアと呼ばるるイギリス気質、善趣味と悪趣味、道理と屁理屈(へりくつ)、対話のあらゆる狂気火花、それが室(へや)の四方八方に一時に起こり乱れ合って、一種の快活な砲戦のありさまを人々の頭上に現出していた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...さて我輩は斯(こ)ういう次第で高田実信者であり(年少客気のみならず今日でもあれほどの俳優は無いと信じている)...
中里介山 「生前身後の事」
...客気だか分らないが...
中里介山 「大菩薩峠」
...全く青年客気の致すところであった...
中谷宇吉郎 「私の履歴書」
...転瞬(てんしゅん)の客気(かっき)に駆られて...
夏目漱石 「坑夫」
...その時は青年の客気(かくき)で...
野村胡堂 「死の予告」
...今ではそんな客気もない...
萩原朔太郎 「名前の話」
...青年は須(すべか)らく客気を抑えて先ず大(おおい)に修養すべし...
二葉亭四迷 「平凡」
...情熱や客気を秘めて...
牧野信一 「浪曼的月評」
...元より是れ年少一片の客気...
正岡容 「旧東京と蝙蝠」
...青年の客気にはやった放恣な生活...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「悩みのひととき」
...私には年少の客気の思ひ上つた姿はいいとしても...
水野葉舟 「言文一致」
...実は私は、少年の客気、早くも天下の乱に郷(きょう)を離れて、江湖のあいだを流浪し、五百余人のあぶれ者を語らい、この地方を中心として山賊を業としている者です...
吉川英治 「三国志」
...いわゆる青年の客気満々でしたよ...
吉川英治 「親鸞の水脈」
...とても観光客気分で...
吉川英治 「随筆 新平家」
...彼女は若い時の客気にまかせて情熱を使いすぎたのである...
和辻哲郎 「エレオノラ・デュウゼ」
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