...長い間工場通いをしたと思えないほどやさしく実直な性格を持っていた...
上田広 「指導物語」
...それが実直な弟に対する態度にあらわれていた...
梅崎春生 「狂い凧」
...歳若いながらも仕事に掛けては実直な秘書の秋田(あきた)を同伴して...
大阪圭吉 「花束の虫」
...愚鈍といったところで、むしろいい意味の愚鈍でいやに才走ったところは少しもなく、実直な、鈍重な風格を備えているのであります...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...三年まえに勘蔵という腕のよい実直な職人を捜し当て...
太宰治 「古典風」
...実直な人間にとって精神的苦痛に相違なかった...
ディッケンズ Charles Dickens 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...可哀(かええ)そうな実直な商売人めがこれまで出くわしたことのある中でも一番不仕合せな目に遭ったじゃねえか! おい...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...彼自身が自分のことを好んで「実直な商売人」と称してはいたけれども...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...敬虔実直な男であるという評判を得た...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...つまり、我等に欠けてるものは、実直なんぞと、心得まして...
中原中也 「在りし日の歌」
...そんな恐ろしい毒薬を手に入れようがありません」口不調法なほど実直な新助は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...実直な男だと云ふ評判であつたが...
林芙美子 「浮雲」
...いまごろは実直な官吏として...
林芙美子 「浮雲」
...だが、あんたは実直な男とはどんなものと考えるかね? パリでは、実直な男とは、黙っていて仕事の分担を拒絶する、そういうやつのことなんだ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...実直な世間からは...
久生十蘭 「金狼」
...実直なこの現実社会では...
久生十蘭 「魔都」
...実直な健全な尋常な人間は...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...病弱な母と温和で実直な父との...
山本周五郎 「寒橋」
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