...歳若いながらも仕事に掛けては実直な秘書の秋田(あきた)を同伴して...
大阪圭吉 「花束の虫」
...――恐らくそれは船中に残っている最後の実直な者であったのだろう...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...実直な船員の方は?」「恐らくトゥリローニー君の選ばれた者でしょう...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...……(物思わしげに)まったくあなたという人は、根が実直な、いい人のようじゃあるけれど、そのくせなんだかこう、不思議なところのある人だなあ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...彼自身が自分のことを好んで「実直な商売人」と称してはいたけれども...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...商才にも長(た)けた実直な勤勉家で...
徳田秋声 「仮装人物」
...実直な商人としか見えなかった...
永井荷風 「草紅葉」
...つまり、我等に欠けてるものは、実直なんぞと、心得まして...
中原中也 「在りし日の歌」
...そんな恐ろしい毒薬を手に入れようがありません」口不調法なほど実直な新助は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...実直な男だと云ふ評判であつたが...
林芙美子 「浮雲」
...いまごろは実直な官吏として...
林芙美子 「浮雲」
...ひどく実直な身なりで長火鉢に鯨鍋をかけ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...鸛なんか王さまにしたおぼえのない実直な連中までが...
久生十蘭 「だいこん」
...多くの実直な紳士たちは...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...実直な健全な尋常な人間は...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...病弱な母と温和で実直な父との...
山本周五郎 「寒橋」
...目明しの辰三は、その長い経験と、老練でしかも、実直なところを、二人に見こまれて、こんどの事件と、裏面の秘事も、のこらず打ち明けられていた...
吉川英治 「大岡越前」
...実直なと云われる町人の中でも...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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