...その実否(じっぷ)を正すべく...
泉鏡花 「婦系図」
...某日(あるひ)路(みち)で丹治に会うとその実否(じっぴ)をたしかめようとした...
田中貢太郎 「怪人の眼」
...其実否ヲ聞届ケ給フマデハ御待候ベシ...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...姉は均平に実否(じっぴ)を糾(ただ)そうともしず...
徳田秋声 「縮図」
...自分は父にも母にも実否を問い合わせなかった...
夏目漱石 「行人」
...此方(こっち)から行って実否を確めて来いと云う訳で来たのだ...
夏目漱石 「それから」
...……目安箱(めやすばこ)の密訴状の実否やら遠国の外様(とざま)大名の政治の模様...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...東京駐在のフランス大使にその実否を確かめさせるという思いがけないことになってしまった...
久生十蘭 「魔都」
...「おれは自分でその実否が慥かめたい」と杉永は云いました...
山本周五郎 「失蝶記」
...会って実否を知りたいと仰せられていたのです」「お部屋さまに申上げます」「おれに云え」と綱宗が云った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...車冑は狼狽して、「あいや待たれよ、東の空も白みかけて、実否のほども、仄(ほの)かにわきまえられて参った...
吉川英治 「三国志」
...二つには顔良を打った関羽と称する者の実否をたしかめてみたいと思います...
吉川英治 「三国志」
...それの実否をただすまもなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...実否をお伺いに参ったものにすぎませぬ」「…………」「まこと...
吉川英治 「私本太平記」
...実否如何であるか」小田原の北条家から彼へこう訊ねて来たのが...
吉川英治 「新書太閤記」
...実否(じっぴ)が聞ける』まるで...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...「うわさの実否を確かめんものと...
吉川英治 「源頼朝」
...実否を質しては見るが...
和辻哲郎 「鎖国」
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