...猶再実る木は其根...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...その時稲が実るでござって...
泉鏡花 「悪獣篇」
...その核または粒 grain(granum 実ることを意味する gerendo から出た)はそれが実らすすべてではない...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...一度び実ると伝う...
高木敏雄 「比較神話学」
...たんばこの実る国...
太宰治 「地球図」
...よく実る柿の木まで掘って持って往った...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...アメリカには飛行機の実る木でもあるのかい? テレビジョン機械の釣れる湖でもあるのかい? え? どこかの山を掘ったら自動車がいくらでも出てくるのかい? ――」「まさか」「米国だって初めから持てる国じゃないよ...
永井隆 「この子を残して」
...柚(ゆず)のよく実る沢井という村があります...
中里介山 「大菩薩峠」
...忘れられるところにすべての徳が実るのだ――こんなことを...
中里介山 「大菩薩峠」
...山の飛騨の国をこれよりまたみずほの実る美濃の国に追い出され...
中里介山 「大菩薩峠」
...花咲かせて実るものと思う...
新渡戸稲造 「自警録」
...そこで実るひょろ長くて埃っぽい果実はヴォーケ夫人とその下宿人達との会話で毎年関心を集める主題なのである...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...また広大なその庭園一帯は此又河内山の好みとして宛かも果樹園のやう果実の実る花木許りを雑然と植ゑちらしてゐたものであつたなどと云ふこと丈けは幼時亡祖母から繰返し/\聞かされてゐた...
正岡容 「下谷練塀小路」
...元魏の朝に、南天竺優禅尼(うぜんに)国の王子月婆首那が訳出した『僧伽(そうがた)経』三に、人あり、樹を種(う)うるに即日芽を生じ、一日にして一由旬の長さに及び、花さき、実る...
南方熊楠 「十二支考」
...ボンタン実る樹のしたにねむるべしボンタン思へば涙は走るボンタン遠い鹿児島で死にやつたボンタン九歳(ここのつ)ひとみは真珠ボンタン万人に可愛がられらりるれろいろはにほへ...
室生犀星 「ザボンの実る木のもとに」
...ぶどうの実る地方だからであろう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...人間の希望が実るのではないか...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...名物の桜ンぼが実るころ...
吉川英治 「随筆 新平家」
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