...実におかしくもあり...
井上円了 「おばけの正体」
...「学問のための貴重な標本なりということを、政府の役人どもは了解(りょうかい)しないのですか」「そこじゃ、実に困った対立、いや暗い問題があるんだ、この海底都市にはね」「へえッ、こんな理想境(りそうきょう)にも暗い問題なんかがあるんですかね...
海野十三 「海底都市」
...そこにはターネフ一派の実におそるべき陰謀がいままさに行われようとしているのであった...
海野十三 「爆薬の花籠」
...電子や陽子やあらゆるものの勢力が同じ一つの単位で測られるようになるまでに行なわれて来た実験の種類と数とは実に莫大(ばくだい)なものである...
寺田寅彦 「科学と文学」
...それが実にさもうまそうに...
寺田寅彦 「沓掛より」
...「事態は実に微妙である...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「ボヘミアの醜聞」
...もしナポレオンの描写された性格がカエサルにも現実に適用され得るとしたら...
戸坂潤 「思想としての文学」
...侯が政党改造を唱道するの一要義は実に自由党が常に政権分配を口実として...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...先刻電話でホテルの支配人に申渡して置きました」「逃げ出す心配はないのかね」「安全確実に保護してあります」これでまた一座黙然となる...
久生十蘭 「魔都」
...実に於菟(おと)女史を以て嚆矢(こうし)とすべし...
福田英子 「妾の半生涯」
...これ実に昭代(しょうだい)の一欠事(いつけつじ)にして...
福田英子 「妾の半生涯」
...実に我が大岡越前守とひとしく...
穂積陳重 「法窓夜話」
...しかしついに厳然たる事実には打ち勝てないで仕舞いはついに泣き寝入りサ...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...裏画「初午(はつうま)」は道三の筆なる由実にうまい者なり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...実に熱意もなければ愛もない画を出している...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...大野 私らが、いつ、あんたがたを、いじめたりしました? 今になって、そ、そんなことを言われるのは、実に、実に心外だ...
三好十郎 「猿の図」
...「実にどうも……」と云って他は云わず低頭挨拶したという...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...これは性来のなまけ者で自由思想崇拝者の小生としては実に不満苦痛に堪えない境遇でありましたが...
夢野久作 「暗黒公使」
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