...宛も燃ゆるダイヤモンドのその如く...
愛知敬一 「ファラデーの伝」
...宛も藥綫の爆發する如く...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...宛も日常の用足しででもあるかのように...
豊島与志雄 「子を奪う」
...宛も、いろいろな人間なり事実なり感情なりに当面して、それを先ず突破しまたは整理しなければ、作品にならないのと、同様であろう...
豊島与志雄 「作家的思想」
...宛も風のまにまに漂う水草のようなものである...
豊島与志雄 「生活について」
...宛も何かの中に落込んで出口を求めようとしているらしいこと...
豊島与志雄 「野ざらし」
...宛も石塊に彼女の像を刻むがようなものだった...
豊島与志雄 「反抗」
...宛も自分だけが光りと音との波間に浮んでるがよう...
豊島与志雄 「反抗」
...宛も水中で起ったことのようだった...
豊島与志雄 「反抗」
...宛も彼自身の一部であるかのようだった...
豊島与志雄 「二つの途」
...宛もお手玉でもするような調子で左手で袂を弄んだ...
豊島与志雄 「理想の女」
...たしかな宛もないのに...
久生十蘭 「手紙」
...どこと云ふ宛もなくうろつき廻つてゐる世界の孤児のやうにも思はれる...
平出修 「逆徒」
...彼の妹達に對しては、彼は、その間、前よりも幾らか優(やさ)しかつた、――宛も、單なる冷淡さではどれ位まつたく私が排斥(はいせき)され、呪はれてゐるかを十分に思ひ知らないことを恐れてゐるかのやうに、彼は姉妹に優しく私に辛い對照的壓迫を附け添へたのであつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...其色灰にして宛も燕の如し...
松浦武四郎 「他計甚※[#「麾」の「毛」に代えて「公の右上の欠けたもの」、第4水準2-94-57](竹島)雜誌」
...宛も、そは、人の真似する猿のごとし...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...宛も一方の船が量のないものかなにかのやうに...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...果ては私は眼をも瞑つて宛も石のやうになつて立つてゐた...
若山牧水 「姉妹」
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