...宛も燃ゆるダイヤモンドのその如く...
愛知敬一 「ファラデーの伝」
...宛も自ら築きたつ殿堂のやうだ...
ポオル・クロオデル Paul Claudel 上田敏訳 「椰子の樹」
...宛も磨硝子を透かして見るような明るみとなっていた...
豊島与志雄 「初秋海浜記」
...宛も水のあるところにだけ凝り集って...
豊島与志雄 「初秋海浜記」
...宛も瓶の中をぐるぐる飛び廻る蝿のようなものである...
豊島与志雄 「都会に於ける中流婦人の生活」
...宛も何かの中に落込んで出口を求めようとしているらしいこと...
豊島与志雄 「野ざらし」
...宛も息を吐きかけられた硝子のように...
豊島与志雄 「春の幻」
...宛も人造花の姿である...
豊島与志雄 「春の幻」
...宛も自分だけが光りと音との波間に浮んでるがよう...
豊島与志雄 「反抗」
...宛も水中で起ったことのようだった...
豊島与志雄 「反抗」
...然しこの乱暴を敢て為す所以は、人々の思想が、宛も水の如く、低きへ低きへと就きたがるからに外ならない...
豊島与志雄 「文学精神は言う」
...宛もお手玉でもするような調子で左手で袂を弄んだ...
豊島与志雄 「理想の女」
...宛も三年前の此の日私は縁戚關係に當る故園田男爵の法要があつて東京會館に於て私の方の社長とも同席したが此の時始めて社長に多年の抱負であつた自動車製造事業の計畫を打明け賛同を得たのでありました...
豊田喜一郎 「乘用車發表に際して」
...宛もないあの中央亜細亜の砂漠へ二年の計画でそんなものを探しに出かける人があるだろうかな...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...僕の手紙を書く名宛も...
萩原朔太郎 「室生犀星に與ふ」
...どこと云ふ宛もなくうろつき廻つてゐる世界の孤児のやうにも思はれる...
平出修 「逆徒」
...けれど、いかにも青白く、宛も、一種の強い斜光線によつてのみ初めて見られ得るがやうであつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...宛も白光ランプが形なき灰色雲の背後で次第にあげられるやうに――海の憂鬱な休息を亂すまいとして...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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