...基督もし大政治家たりしならば如何(いかん)、彼はシーザルに勝(まさ)りシャーレマンに勝り、時の羅馬(ろま)帝国を一統し、奴隷を廃し、税則を定め、堯舜(ぎょうしゅん)の世アウガスタスの黄金時代に勝る楽園国を地上に建てしならん、しかれどもこれ彼の「否な否な然り然り」の直道(ちょくどう)を以て実行し得べきものにあらず、是と和し彼と戦い、軍略政策両(ふたつ)ながらその宜しきを得ざればとうてい為し能わざりしならん、彼のピートル大帝は巨人なり、しかれども誰(たれ)か彼を以て君子仁人となすものあらんや、フレデリック大王もまた絶世の建国者なり、しかれども誰か彼を以て人類の摸範と見上(みあぐ)るものあらんや、基督は万世に至るまでこの世を救うべきものなれば彼は政治家たるべからざりしなり...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...夫々(それぞれ)受持区域を定めて...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...到ります地(ところ)ごとに品遲部(ほむぢべ)を定めたまひき...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...小長谷部(をはつせべ)を定めたまひき...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...またそのような応急工事の材料や手順はちゃんと定められていた事であろうと思って安心していた...
寺田寅彦 「断水の日」
...その火光をねらって高低を定めたと言い伝えられていることである...
寺田寅彦 「藤棚の陰から」
...キチンと時間を定めて...
寺田寅彦 「わが中学時代の勉強法」
...行きたくないのか」津田の顔色を見定めたお延はすぐ答えた...
夏目漱石 「明暗」
...国会の議決した皇室典範の定めるところにより...
蜷川新 「天皇」
...その方向を定めていた...
蜷川新 「私の歩んだ道」
...これを測り定めるには一二週間の時日を要する...
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...その方向に接近するにつれ殆ど自分でも見定め難いさまざまの感覚がそっくり甦って来るようだった...
原民喜 「夢と人生」
...コード・ハムムラビという名称をさえ定め用い...
穂積陳重 「法窓夜話」
...また虹(にじ)の如き雷の如き定めて夏季と為す...
正岡子規 「俳諧大要」
...定めて最初に着いた舟に世話人がいて案内をしたのだろう...
森鴎外 「百物語」
...もとは境を定めるのが目的であったことを...
柳田國男 「日本の伝説」
...クリートの雪見て変へん衣更地中海に這入れば定めし一種の興奮を感じることだろうと思っていた...
横光利一 「欧洲紀行」
...僧正というからには定めし金襴(きんらん)の袈裟(けさ)に払子(ほっす)を抱き...
吉川英治 「宮本武蔵」
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