...まだ腰がふらふらと定まらない...
海野十三 「暗号数字」
...方針の定まらない人は羅針盤を失った船のようなもので...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...陳は女の往った後でまだ凶とも吉とも定まらない自分の運命を考えて苦しんだが...
田中貢太郎 「西湖主」
...形の定まらないその囀(さえず)りを人間の語調に直そうとする...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...眸の定まらない眼を一杯見開いて...
豊島与志雄 「変な男」
...思案も定まらない様子です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...焦点の定まらない...
久生十蘭 「蝶の絵」
...『悪魔のような女』という映画で校長の役をやったポール・ムウリッスのある瞬間の表情……視点の定まらない...
久生十蘭 「肌色の月」
...何の研究方針も定まらないのである...
牧野信一 「環魚洞風景」
...思想の定まらない青年達はその感覚の魔界におぼれて随分その前途を謬(あやま)ったものが多かった...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...こうやってチラチラと定まらない視線の間から...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...だれが先とも後(あと)とも定まらない人の命であれば...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...定まらない足もとを見ることができた...
室生犀星 「童子」
...だって心の定まらないことこそ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...あるいはわざと(人間の精神がどんな問題をめぐっても動揺して定まらないことを示すために)...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...世の人の考え方の混沌として定まらないのをこうやって眺めているうちに...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...晩餐の後にどこへ行くかという相談はいつも議論を呼んで定まらないのが常だったが...
横光利一 「旅愁」
...この頃の天下を象徴しているような去就(きょしゅう)の定まらない雲が往来していた...
吉川英治 「新書太閤記」
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