...宏大な建物の一時に倒れたかと思はれた物音は...
石川啄木 「病室より」
...細田氏の宏壮な構(かまえ)の前には広い空地(あきち)があって其の中を一本の奇麗な道が三十間程続いてその向うに小ぢんまりとした借家(しゃくや)が両側に立ち並んでいました...
海野十三 「三角形の恐怖」
...名前は宏(ひろし)に実(みのる)...
大阪圭吉 「石塀幽霊」
...その宏壮な建築も(今なら高が知れていようが)当時の人目を聳(そばだ)たしめたものだった...
田山花袋 「日本橋附近」
...つまりは能登守の宏量(こうりょう)なる所以(ゆえん)であって...
中里介山 「大菩薩峠」
...竜閑橋(りゅうかんばし)から本石町(ほんごくちょう)までの間――本銀町の一角を占めた宏大な構えですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...屋敷の宏大さ、惜し気なく灯した飾電燈の光に、ペルシャ絨毯(じゅうたん)の深紅は反映して、ズラリと掲げたフランス近代の巨匠達の傑作群に感歎した来賓達は、食堂に入って今度は、銀器と飾り花と、後から後からと運ばれた、第一流の豪勢な料理に、肝を潰したのもまた、――もう一度無理のないことだったのです...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...和堂に連れられて宏大な法皇宮のわきの石段をのぼり...
久生十蘭 「新西遊記」
...モスクワまでも見えるような高い高い望楼(ぼうろう)のついた宏壮(こうそう)な邸宅を構え...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...さう宏大ではなかつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...ベンサムの博学宏才をもって心を法典編纂に委(ゆだ)ぬること五十有余年...
穂積陳重 「法窓夜話」
...会えた?」と宏子は当らずさわらずに訊いた...
「海流」
...……父様の分らない話でも何でもかまわずその場ではじめるもんだから」宏子は...
「海流」
...「宏子さんを呼んでおいで」風呂から上ったばかりだった宏子が...
「海流」
...そして民政長官に選ばれたのが下村宏君であった...
柳田国男 「故郷七十年」
...その宏大な建物を中心に...
吉川英治 「三国志」
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