...函館の停車場に着くと彼はもうその建物の宏大もないのに胆(きも)をつぶしてしまった...
有島武郎 「カインの末裔」
...宏大無辺界中(こうだいむへんかいちゆう)に...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...その壮宏たる富嶽のごとく...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...こんど別府に来て案内記を読んで見ると別府の町の温泉(ゆ)は宏壮(こうそう)なる建築だと書いてある...
高浜虚子 「別府温泉」
...予ハ東京駅ノ地下道ノ宏大ナノト岐路(えだみち)ノ多イノニ驚カサレタ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...これは歩兵校尉の任宏といふ人が調査をして居ります...
内藤湖南 「支那の書目に就いて」
...つまり身分不相応(ふそうおう)に力を表門に注(そそ)ぎて美麗(びれい)宏壮(こうそう)に築き上げ...
新渡戸稲造 「自警録」
...十世紀に入っては更にギリシア系の哈利発(ハリハ)ムイズの代官ガウハル将軍が宏大な城廓を築いて市街を整頓し...
野上豊一郎 「七重文化の都市」
...金の力の宏大なのに陶酔して...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...竜動(ロンドン)に巍々(ぎぎ)たる大廈(たいか)石室(せきしつ)なり、その市街に来往する肥馬軽車なり、公園の壮麗、寺院の宏大、これを作りてこれを維持するその費用の一部分は、遠く野蛮未開の国土より来りしものならん...
福沢諭吉 「教育の目的」
...宏子は合外套のポケットへ手をさしこんで...
「海流」
...宏子は、堂々と怒っている恰幅のよい母の前に立って、瞬きもしないで富岡に対する罵倒をきき終ると、唇をひきしめた顔付でおかっぱを振りさばき、客間を出て自分の部屋に入った...
「海流」
...うしろから静かに来た一台の自動車が少し宏子を追い抜いたところで...
「海流」
...また亢奮するといけないからね」泰造は片手で執っている宏子の腕のところを...
「海流」
...「どうして?」「食堂で沖がカキに何か云ってたから――」宏子は...
「海流」
...宏子はその足で柿内の部屋へ外泊許可を貰いに入った...
「海流」
...実はこの人の知人の宏壮な邸宅の...
三好達治 「オルゴール」
...田原親堅を敵視している田原親宏であった...
和辻哲郎 「鎖国」
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