...はにかんで困ります」母は宏兒を連れて二階から下りて来た...
魯迅 井上紅梅訳 「故郷」
...教外の諸法に対しては極めて宏量なる態度を持せり...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...市民的に宏大な広間(ホウル)に用のなさそうな人影がちらほら動いて...
谷譲次 「踊る地平線」
...これは歩兵校尉の任宏といふ人が調査をして居ります...
内藤湖南 「支那の書目に就いて」
...即ち成帝の時、書籍を集め、校正を命ぜられると、向は經傳(六藝)・諸子・詩賦を受け持ち、任宏は兵書、尹咸は數術、李柱國は方技を受け持つたとあつて、大體の方針は、向の着手の時に定められたのであるから、この部類分けは向に始まることは明かである...
内藤湖南 「支那目録學」
...噂(うわさ)に聴いたよりも宏大で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...伯爵細山宏が検事局から呼出を受けたのはそれから二週間程経てからであった...
浜尾四郎 「彼は誰を殺したか」
...其の規模の宏大には驚いたが...
濱田耕作 「埃及雜記」
...即(すなわ)ち上下(じょうか)議院の宏壮(こうそう)...
二葉亭四迷 「浮雲」
...学校内の動揺している空気と共に宏子の心に深く印象され...
「海流」
...ゲーテの伝記や何かのほかにあるのかしら――順ちゃん、知ってる?」「僕しらないんだ」「そりゃそうだわね、フランス語なんだから」そう云うと同時に、宏子は、母にそんなドイツの本のことを告げた人物が誰であるか判った気がした...
「海流」
...宏子は思わず母の手の上に自分の手をおいて...
「海流」
...非常に宏大なる建物にて一見牛乳屋とは見えず...
村井弦斎 「食道楽」
...大正の初めになると京都を引き上げて東京の東中野に宏大な邸(やしき)を構えた...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...これは宏大な梅林ですな」曹操の案内に従って...
吉川英治 「三国志」
...もっと宏大無辺な感謝と真心と希望(のぞみ)とがこもっておりますのじゃ」「では易いことじゃ...
吉川英治 「親鸞」
...親宏に苦しめられた彼は...
和辻哲郎 「鎖国」
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