...いきなり抱き竦(すく)めて愛撫して愛撫して完膚なきまでに愛撫してやりたいほどの激情と……その異った二つの感情の縺(もつ)れを身一つに感じながら...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...新しい相対性理論によってその絶対性を完膚なきまでに打ち破られ...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...完膚なきまでにふみにじられた...
蜷川新 「天皇」
...そのかわり細胞の隅々(すみずみ)まで完膚なきまで治療されてゆく...
原民喜 「苦しく美しき夏」
...完膚なきまでに中傷しました...
平出修 「計画」
...遠藤博士の説を完膚なきまでにたたきつけたものだ...
平林初之輔 「或る探訪記者の話」
...特に『人形の家』は完膚なきまでにやつつけられた...
宮原晃一郎 「イプセンの日本語譯」
...近頃イヴァン・ロンドン(I. D. London, Psychological Review, 1944)という人がそれを完膚なきまでにやっつけた...
矢田部達郎 「心理學」
...なお完膚なきまで...
吉川英治 「三国志」
...ここでも、魏勢は残り少なに討たれた上、さんざんの態で逃げ崩れてくる道を、さらに、関興、張苞の二軍に、完膚なきまで、痛撃された...
吉川英治 「三国志」
...完膚なきまでに解剖し...
米川正夫 「クロイツェル・ソナタ」
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