...窓にも完全な鉄ごうしがはまっていて...
江戸川乱歩 「影男」
...まだ不完全なりとて...
大町桂月 「石田堤」
...もともとこの本は今まで完全な欧洲語訳がなかったと言われる亜剌比亜(アラビア)の物語を...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...完全な所謂理想状態が原理的に不可能であったと全く同様に...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...例えば文学は純粋な超ジャーナリズム的なものと完全な商業資本化されたジャーナリズムのものとに分裂するのであり...
戸坂潤 「思想としての文学」
...それ自身で完全な一世界をなしてはいるが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それらの完全な猿(さる)どもが牛耳(ぎゅうじ)を取っていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...不完全なものは不完全だといふことを記録して置くと...
内藤湖南 「支那の書目に就いて」
...私は自然科学という分野が意外にも狭い、不完全な、矛盾だらけのものであることを知って真に驚いた...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...不完全な結晶は継ぎ足したり...
中谷宇吉郎 「雪の話」
...両者の完全なる調和を保つ所に...
夏目漱石 「教育と文芸」
...意識推移の原則については私の「文学論」の第五篇に不完全ながら自分の考えだけは述べておきましたから...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...想像に依って美の完全な形に復原することはなまやさしい仕事ではなく...
野上豊一郎 「パルテノン」
...小さく完全な百足の姿に化して遥かの空中にのたり/\と泳いでゐるのであつた...
牧野信一 「鱗雲」
...「ソクラテスの霊魂はわたしの知っている限りにおいて最も完全なものであるが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...人間よりもずっと完全な感覚力をもっている」と言った...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...共通の主たる傷害は頭部の完全な欠損だった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...それは相戦う力が完全な権衡に達した時の崇高な静寂である...
和辻哲郎 「偶像崇拝の心理」
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