...俊助は金口(きんぐち)を啣(くわ)えたまま、しばらくはただ黙然(もくねん)と辰子の姿を眺めていたが、やがてわざと軽い調子で、「御安心なさい...
芥川龍之介 「路上」
...これほど安心なことはありません...
江戸川乱歩 「大金塊」
...いづれも不安心なる顏付をして...
大町桂月 「妙義山の五日」
...大神はそれをお聞きになりましてご安心なさいました...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...母者はもう大丈夫! 安心なさいませ!』呉葉はかう言つて道綱をなだめた...
田山花袋 「道綱の母」
...」「ええ御安心なさいませ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...御安心なさい...
永井荷風 「監獄署の裏」
...御安心なさいよ」こちらが同情したのがかえって先方から慰めの言葉を送られる...
中里介山 「大菩薩峠」
...しかし僕は人間がチョコレートを喰うと死ぬなんては言いませんから御安心なさい」とTさんもなかなか人の悪いことを言うものである...
中谷宇吉郎 「兎の耳」
...後々のことが安心ならねえ」二人はすぐさま飛出しました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...至って平穏であったよ」「七日が過ぎてホッと御安心なすった...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...十分に安心な留守居とはいわれません...
羽仁もと子 「女中訓」
...そう言ッてお上げだと母親さんが安心なさらアネ……イエネ...
二葉亭四迷 「浮雲」
...」「かう云つとけばお母さんは安心なさるでせう...
正宗白鳥 「母と子」
...ご安心ならぬというお心ですか」「そんなことはない...
吉川英治 「三国志」
...捕吏の眼をのがれえようか」「ご安心な地へ出るまで...
吉川英治 「私本太平記」
...おろかな主人でも、私というものを、よく知っていてくれますから」「そちの人づかいは、ちと信長とちがうようだな」「なお、安心なことは、女子ながら、ゆうの側におけば、もし天蔵がひとへ機密をもらすが如き気ぶりでも見えれば、すぐ刺し交(ちが)えてでも守りましょう...
吉川英治 「新書太閤記」
...ご安心なせえといっておきましょう...
吉川英治 「新・水滸伝」
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