...乍併(しかしながら)自分が心から安心の出来ないのにどうして児供等を安心させることが出来よう...
伊藤左千夫 「大雨の前日」
...そこの家族を安心させるためであったが...
岩野泡鳴 「耽溺」
...ポケット小僧を安心させるようにいいました...
江戸川乱歩 「仮面の恐怖王」
...彼は妻を安心させるために...
太宰治 「猿面冠者」
...そう言ってどろぼうを安心させることに依(よ)って受ける私のいろいろの利益を計算していたのである...
太宰治 「春の盗賊」
...とにかく三村にも安心させるように...
徳田秋声 「縮図」
...ほんのちょっとの手間で親を安心させるというものだよ! もしここに仕事さえなかったら...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...吉岡を安心させる………いや安心させるのとも違う……何と云ったらいいかなあ……兎に角...
豊島与志雄 「好意」
...診断が――キミ子を安心させるための好意からではあったろうが――ふいに中江の方へとび移ったので...
豊島与志雄 「立枯れ」
...房子や老人に安心させるつもりで...
豊島与志雄 「古井戸」
...大恩ある主人に安心させるのが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...しかも彼らを安心させるのは...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...あなたを完全に安心させるにちがいない秘密をひとつ申上げましょう...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...いよいよわたしを安心させる性質(せいしつ)のものではなかった...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...わたしは帰って来るよ」とかれはわたしの心配そうな顔つきを見て安心させるようにまた言った...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...三田という坑夫の顔を覚えていたものがあるものですから」巡査は強いて安心させるように言った...
宮嶋資夫 「恨なき殺人」
...友に安心させるためにわざと近近と顔をよせて話したことも...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...何々図録に載っているなどと安心させる...
柳宗悦 「民藝四十年」
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