...そこでとうとう連城も心が安まるようになった...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「連城」
...西洋人は垢を根こそぎ発き立てて取り除こうとするのに反し、東洋人はそれを大切に保存して、そのまゝ美化する、と、まあ負け惜しみを云えば云うところだが、因果なことに、われ/\は人間の垢や油煙や風雨のよごれが附いたもの、乃至はそれを想い出させるような色あいや光沢を愛し、そう云う建物や器物の中に住んでいると、奇妙に心が和やいで来、神経が安まる...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...それで心の安まるのは恋する者の常態である...
田山花袋 「蒲団」
...どこへ行っても心は安まるまいに...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「大ヴォローヂャと小ヴォローヂャ」
...どこへ行っても心の安まる場所のなかった叔母さん...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「大ヴォローヂャと小ヴォローヂャ」
...そして弟の前に自分を踏みつけた時に少し心の安まるような心持ちがした...
寺田寅彦 「亮の追憶」
...少し頭脳(あたま)が安まるくらいの程度であった...
徳田秋声 「仮装人物」
...わたしは気が安まるに相違ないと...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...氣の安まる隙もありません」「へエ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...気の安まる隙もありません」「へエ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...音楽を聴いてゐるだけで、富岡は、気が安まるのだ...
林芙美子 「浮雲」
...心安まるものがある...
火野葦平 「花と龍」
...叔母の気が安まる...
二葉亭四迷 「浮雲」
...そのあいだ私は少しも心の安まることはなかった...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「ウィリアム・ウィルスン」
...気も安まるだろうから」などと書いておよこしになった...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...赤子のままでこの世を去った弟と頭を合わせて妹の安まるべき塚穴は掘ってあった...
宮本百合子 「悲しめる心」
...私としては「心が安まるように...
柳田国男 「故郷七十年」
...尊氏はいぜん心の安まるひまはなかった...
吉川英治 「私本太平記」
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