...その寂しさは温かい氣安い寂しさであらう...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...義雄はその入院料の安いのを知つて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...金の無いものが家賃の安い処へと段々引込まざるを得なくなるのは悲惨である...
内田魯庵 「駆逐されんとする文人」
...定食二十銭の(これはたしかに安い)一杯機嫌で映画館にはいつた...
種田山頭火 「其中日記」
...米は安い、酒は高い...
種田山頭火 「其中日記」
...正月の初めにもっと家賃の安い家を別な方面にさがして...
田山花袋 「トコヨゴヨミ」
...と云うよりもドイツのマルクが安い頃だったから...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...ごく安い金で役だたせることができると見抜いたのだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...安い地所でもありませんか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...日増に値段の安い酒を飲んで二日酔...
牧野信一 「新興芸術派に就いての雑談」
...安いと思はないか...
牧野信一 「村のストア派」
...労働者の数は多く労働は安いので...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...かつて安い大津絵は...
柳宗悦 「民藝四十年」
...子供の使うような安い駄竿(だざお)に...
山本周五郎 「青べか物語」
...「買うと云っても安いんだからいいでしょ...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...「まあ安いからナメシに食って見よう」といった調子で骨折損...
山本笑月 「明治世相百話」
...「薄利多売主義」とか「負けぬ代りに安い」という看板は...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...安いもんでございます...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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