...夫の顔を見守りました...
芥川龍之介 「藪の中」
...第一の楽人(ことば)日がくれて山かげは暗くなる榛のかれ葉が井戸の涸れた床をなかば埋めてゐる井戸の守りはそのそばの灰いろのふる石に腰かけてゐる涸れたみづ床を掘るにつかれて落葉をかき集めるに疲れてゐる彼の女のおもい眼は何も見ず...
ウイリヤム・バトラ・イエーツ 松村みね子訳 「鷹の井戸(一幕)」
...子供のお守りの時間を利用して書くのですからなか/\まとまつたものも書けません...
伊藤野枝 「編輯室より(一九一四年一一月号)」
...花瀬が遺言を堅く守りて...
巌谷小波 「こがね丸」
...その頃に使われていたすべての家伝薬、お守り、魔除け、が書きだされ、当時に広がっていた迷信や無学についての気持ちの悪い絵が示された...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...貧窮者のお守り役たるにとどまることなく...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...自分の旗を守りとおすのは...
太宰治 「十五年間」
...もし一般的に自由主義なるものを何でもいい守り立てる必要があるとすれば...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...新らしい手掛り「こりゃ何んだ」肌守りの中から平次は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...大洋の波と戦って命を守りとおしたほどの男だから...
久生十蘭 「海難記」
...泉守りの仙女が草の中に失神しかけていたというところ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...女の子だからよく気をつけてお守りをせい...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...形にもよく伝統を守りますから...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...守り札などもそこから出しておりました...
柳田國男 「日本の伝説」
...ものものしい騎馬鉄槍で守りながら...
吉川英治 「私本太平記」
...ひとつに守りを固めた上の思案と...
吉川英治 「新書太閤記」
...また信雄が、伊勢の守りを、叔父の織田信照(のぶてる)や佐久間甚九郎正勝などにまかせ、にわかに清洲(きよす)へ移ったことも沙汰され、同時に、徳川方の援将(えんしょう)として、水野忠重とか酒井重忠などの手勢が、疾風、伊勢へ馳せ向ったこともかくれない風聞ではあった...
吉川英治 「新書太閤記」
...上流の守りを安心しきっていたのである...
吉川英治 「源頼朝」
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