...この辺のものは大抵孤立した樹叢だ...
土田杏村 「あしびの花」
...だが実際には、他から孤立した、その意味に於て絶体固定化された個々の事象などはないのであって、如何なる個々の事象であっても常に他の事象との連関――交互作用や対立――に於てしか存在せず、又そういう連関に於てしか把握されない...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...孤立した独立の運動は意味がない...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...機械論的に孤立した個々の現象の存在と認識とが物理学的に無意味であって...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...之も亦もはや決して孤立した領域をジャーナリズム一般の内に墨守することが出来なくなる...
戸坂潤 「戦争ジャーナリスト論」
...個人の書斎裡に於ける孤立した研究では決してその目的を達し得ないからである...
戸坂潤 「〔付〕唯物論研究に就て(戸坂潤手記)」
...敵意を含んだ他国の大都市の中で孤立した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...孤立した善良な人々に向かって「結合せよ!」と叫んでいたけれど...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...決して個人のいかなる孤立したる努力もがその集団の喘ぎ...
中井正一 「リズムの構造」
...現代の社会は孤立した人間の集合体に過(すぎ)なかつた...
夏目漱石 「それから」
...三千年来世界と孤立した特殊国で...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...それは村では完全に孤立した意見なんですわ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...孤立した島々が橋だけでつながっているようなものですが...
久生十蘭 「金狼」
...孤立した陣地で英雄的な抵抗をしていた全フランス軍は...
久生十蘭 「だいこん」
...いわゆる児童文化は孤立した別個の文化ではない...
柳田国男 「こども風土記」
...孤立した田なるものはやや奇異と考えられる...
柳田國男 「地名の研究」
...しかも孤立した高山の寂しい姿ではない...
吉江喬松 「山岳美觀」
...四方に窪地を持つて殆んど孤立した樣な高原となつて居る...
若山牧水 「樹木とその葉」
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