...ふとい孟宗竹(もうそうちく)が二三十本むらがって生えている...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...構わずに置く孟宗竹の筍(たけのこ)が汁の実になったり...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...彼は孟宗竹の大きな鉢植を大事そうに抱えて帰りました...
豊島与志雄 「香奠」
...とはいへ田舎のはうへ田舎のはうへと散歩をして孟宗の藪や角の鋭い乳牛などにばかり見とれ銀座なぞ考へてもみなかつた私は飛田から「著たまいよ 折角買つたものを」といはれてさへたうとうそれを身につけずにしまつた...
中勘助 「きもの」
...特に「孟宗(もうそう)の蔭」のなかの私が妙子を可愛がるところに打込んで 今度こそ私の心はきまった と事は一遍に落著(らくちゃく)してしまった...
中勘助 「結婚」
...孟宗(もうそう)の枝に寐(ね)るあの鳩と...
中勘助 「小品四つ」
...封建時代の孟宗藪を見て暮らすのと同格である...
夏目漱石 「三四郎」
...後ろは隣りの寺の孟宗藪(もうそうやぶ)で寒いほど緑りの色が茂っている...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...太い孟宗(もうそう)の節を抜いて...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...孟宗竹(まうそうちく)が薄黒(うすぐろ)く空(そら)の色(いろ)を亂(みだ)す上(うへ)に...
夏目漱石 「門」
...崖(がけ)の上(うへ)の孟宗竹(まうそうちく)が時々(とき/″\)鬣(たてがみ)を振(ふる)ふ樣(やう)に...
夏目漱石 「門」
...太い孟宗(まうそう)を十本あまりも途中から切り...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...孟宗竹の中国名モウソウチクは元来中国の原産であるが...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...子供らはそれが嬉しくて群をなして孟宗林に闖入するのだ...
横瀬夜雨 「五葉の松」
...しばらく」と曲ってゆく孟宗藪(もうそうやぶ)の抜け道を追って...
吉川英治 「江戸三国志」
...それは根岸の孟宗藪(もうそうやぶ)から声をかけて...
吉川英治 「江戸三国志」
...どうしたものか? ……と孟宗藪(もうそうやぶ)の立ち思案に...
吉川英治 「江戸三国志」
...部屋の裏手には孟宗竹が少しばかり並んで...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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